富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

四月二十八日(日)薄曇。トレイルの第一回目の練習ながら体調崩し不参加。サリンジャー『フラニー/ズーニー』読了。難解といえば難解ながら神の存在も家族の愛も壊れかけた時代(その時代が今ではなくサリンジャーの紐育は五十年代!)にあっては演劇をする者にとっては舞台に立つこと(つまりサリンジャー自身にとっては書くこと)だけが自らの神を見いだす方法、と。夕暮れにジム。星港在住となったO氏から招酒の約あり銅鑼湾にて会い謝斐道の遊喜なる割烹に誘われるが日曜にて休みにて向いの素人っぽすぎて怪しげなGolden緬甸レストランに入る。なにがミャンマー料理なのかわからぬがタイ料理から辛さを抜いて素朴にせし感じ。帰宅途中に孔祥東なる上海から参りしピアニストのベートーベン楽曲の独奏を聴きに行ったZ嬢より電話あり「禊がねば帰れず」(笑)とのことにて粗呆地区はBayouにてBoddingtons飲む。孔祥東、演奏はかなり難ありながら上海人観客か万雷の拍手、と。Boddingtons注文して三秒で注ぎ終っては味もかなり落ちることがわからぬ給仕。荒地出版のサリンジャー選集2短編集『若者たち』読み始める。