富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

四月十六日(火)晴。東京に出張せしA君中森明菜『歌姫』買って戻り贈られる。CDといへばListz聴きたくなりHorowitzとBrendelのピアノ独奏、それにZ嬢からお勧めのLisztによるピアノ編曲のBeethovenの交響曲5&6をGouldが弾いているといふ逸品をHMVで探すものの中環にも尖沙咀にもいずれのCDも一枚もなくamazon.comに注文すれば在庫があるどころか値段も一枚HK$80弱と香港での場合によっては半値。amazon.comといえばご開帳すればたちどころに余にご推薦商品を紹介し勿論過去の購入歴からそうなる仕掛けにて本でいへばMcLuhanの一連のメディア論を勧めしは先日McLuhanのThe Gutenberg Galaxy注文に基づくものなれどDVDではDVDだのVCDだのamazon.comにて購ふどころか検索すらしたことなき我に『市民ケーン』を勧め何故に余の五指に入る一本を選びしか背筋寒くなるおもひ。確かにMcluhanのメディア論と『市民ケーン』に関連なきにしもあらずMcLuhanの読者が『市民ケーン』を好むといふのも一理ありか。気味悪きvirtual galaxyなり。ジム。佐敦は寧波街の妙吉祥素食館にて羅漢斎飯。折角摂生しても食べ足りず(汗)同じ通りの明記甜品にて凍紅豆沙、これも素食といへば素食かと独り納得す。▼中国の反体制分子で亡命中のHarry Wu Hong-da一昨日華盛頓より東京経由の瓶にて香港国際空港にて入境せんがところimmigrationにて治安上入境許可されず。97年6月30日に入境でき返還の際に香港に滞在し(当然お咎めなし)出境して以来の来港にて目的は華盛頓にて彼が主催する中国情報センターの香港事務所開設にむけての準備にて今回の入境拒否が中国統制下の香港の政治言論の不自由、集会結社の障害となることと論じられる。が、香港内にもこのHarry Wuなどよりもっと過激な反体制分子は少なからず今回の措置は中国側にしてみれば1995年に武漢にて第三国のための諜報活動で懲役15年を求刑され米国が動き亡命できたWuが自由の名の下に米国の対中国組織として動いているから故の措置か、と珍しく余も中国側に同情も、す。