富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月十日(日)晴。咋月曜よりの入院と静養にて週を棒に振り本日は終日仕事場にて諸般雑用整理す。夕にI君来て自宅にてI君が缶より美味いという瓶のスーパードライに始まりブランデーソーダ、I君のボトルキープのジョニ青(飲み終わる)と食前酒が続きZ嬢の秀でた酒肴にて山崎、ニッカ仙台と飲み続ける。▼四月二十一日のQE�杯、日本より12月のG1にて香港マイルエイシンプレストン香港カップアグネスデジタルラスカルスズカが参戦、と。日本馬の扱いは殊更格別であらう。▼加藤紘一君につき昨日の朝日に星なる姓の論説委員のコラムあり「英語、中国語を話しインターネットを自在に操る……」という書出しにただ唖然とす。国会議員の先生方は英語ができぬは当然、その上第二外語など皆目解さぬしインターネットも使えぬ、か。国会議員も議員だが朝日の論説委員も同等?。今回の国会議員にしては「まだまし」だったはずの加藤君窮地に陥る様なにか不自然にて神の見えざる手を感じざるを得ず。▼四月歌舞伎は松江……といってもわからず生涯「歌右衛門の養子の兄のほう」という形容が付纏うのか、が魁春……そんな役者の名はあった?といわれればこれは歌右衛門の俳号といへば成程に春の魁とは大旦那らしいと思うが、を襲名する歌右衛門一周忌の興業にて、その松江が本朝廿四孝にて八重垣姫を演じるとは翌月の辰之助の狐忠信と弁慶より更に驚くべき事なり。なかなか当たり役のない役者にて、そりゃそうである歌右衛門道成寺で後見までしてきた人なのだから、築地のH君より伝えられしは都新聞にて松江がこれまでの赤姫ばかりでなく今後世話女房など芸域を広げたいと述べたそうだが、地味な女房役とて立派にそれがなければ芝居が成立しないのだから重要にて、確かに立女形の不足は深刻な事態ながら無理に松江を立女形にする意図は松竹は何を考えているのか。世話女房だろうが歌右衛門という不世出の立女形の後見とて立派な当たり役ではないか。▼朝日新聞有事法制に関するインタビューにて東京都知事の某「昨年末の不審船だって中国で覚醒剤積み込んできてるじゃないの。その覚醒剤が日本で若者たちの精神も肉体も蝕んで、それが引き金となって凶悪な犯罪が頻発する。これは侵略、戦争ですよ」と、都知事が天敵朝日の記事では或る程度差し引いて読むべきだろうが、覚醒剤が流行るのは別にシナ人の所為ではなく市場があるから、若者の精神や肉体を蝕むのは覚醒剤などほんの一部、若者の廃退と凶悪犯罪は関係なく(貴様らと同世代の政経絡みの凶悪犯罪を先ず反省すべし!)、そういった本来根拠なきものを並べておいて侵略だ、戦争だと宣うとは、これははっきりいふが××××であるし、その××××を都知事に選ぶ都民の心地も理解に難し。