富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

二月六日(水)曇。昨日の予感が当たりPalm用に皮カバーを探し結局Dunhillでは見つからずせめてPalmの純正にすればいいものをMontBlancにて美しき黒皮のカバーを見つけ衝動買い。Palm本体の値段の六割ちかく……VittonだGucciだと見なかったことだけが救いか、そうしていればPalm本体よりカバーが高いっ。毎年恒例にて香港島市街を昔の物語を尋ね歩く企画あり今年もその案内役を請われ例年中環から西環ばかり歩いていたので今年は皇后大道Queens Roadを徹底して歩く企画とし20名ほどにて灣仔は旧新華社通信の角より西環までかつてこの道が海沿いだったが故に曲がりくねっているわけだが灣仔など道路の名に海にちなむも多く中環の道名の由来など紹介しつつ二時間半ほど歩く。西環にて終わり快活谷の競馬場に急ぐ。週刊香港K氏、T嬢、Z嬢とB801のボックス席にて観戦。R1(Class-4,1000m)のRory's Bid(Whyte)とR2(Class-5,1000m)のHeavenly Wind(Doleuze)どちらも安定した強さを発揮し已然複勝勝負をしてしまい殆ど儲からず。R3(Class-5,1800m)はMarwinでExtraordinaryに複勝賭けるが13倍のNazakat IIが来てしまい×、レース後に見れば来てもおかしくない馬なのだがインド人馬主って買ったことも勝てたもない(買ってないなら勝つはずないっ!)。R4(Class-4,1650m)はC'est La Vie(Marwin)にて複勝取るがこの1650mを三連勝しているNoble BoyがDoleuze初騎乗でも圧倒的な強さみせ、Z嬢曰く「この馬がClass-4にいることじたい間違い」と確かにその通り。R5(Class-3,1650m)Sirocco(Coetzee)は単勝でと思ったが勇気なく複勝にしたら二着○でMarwinのTriccoloが一着。R6(Class-2,2200m, P&O Challenge Cup)は本日メインレースにて蔡厩の期待馬Magical Warriorにかなり魅かれたが本日Cコースの狭道でのレースにて追上げ馬に不安あり快活谷得意な東厩で今度こそCoetzeeかとTurbojet複勝とするがZ嬢が113磅と最も軽いハンディで見定めた未勝のMentorが頼維銘の騎乗で!一着、終わって気がつけばAlan季福深(香港賽馬會首席)の持ち馬にて三季目で今日まで未勝のままClass-2に居座りここ二戦入賞して今晩のこの19磅減の軽さとは見逃す私が甘い。表彰式はAlan季自らは首席を演じ息子にトロフィーを渡す身内興業で白ける。R7(Class-3,1200m)は蔡厩のWinning DragonがFradd騎乗で固いと見たが一番人気LegrixのUnbreakableが強そうでまたもWinning Dragonでも複勝を買ってしまい、おそらく入るだろうが地味に複勝続けて地味に黒字となっても面白みにかけるとこの二頭に穴馬でCoetzeeのSuper Fastを加え三連複と強きに出るがWinning Dragon圧倒的に他を引き離し他二頭は入賞せず……これで赤字少々……あ、やはり余計なことはするものじゃない、と地味に複勝でいいじゃないかと思っていたらK氏がこのレースWinning Dragonの単勝とったものを馬券見つからず諦めて席を立とうとするから私が今一度バルコニーテラスを見てくるから「馬券見つかったら山分け」と軽口を叩たら本当にK氏が落とした当たり馬券を見つけてしまい半額くれるというので遠慮してそれじゃ自分の赤字埋め合わせの分だけと四分の一分け前に預かりトントンで終わる。▼雪印がどうだとか茨城の下妻市市長が贈収賄で逮捕されたとかそんなことはどうでもいいのである。そんなことを騒いでいるから日本がいったいどれだけ危機的状況かが全く見えないでいる。『信報』林行止専欄が警笛を発している。香港がどれだけ株価が低迷しても日本に比べたらまだマシだと書き出し、日本の株価は44年来初めてJowJones指数を下回り83年12月15日以来の最安値を記録し89年12月12日の最高値から30,000点下落し、この構造不況の中で容易ならぬ徹底改革が必要であるのに世界第二位の経済体系ともあろうものが改革もならず小泉はレーガンサッチャーの如き保守派改革家と期待されたがやはり何もできず、人口構造をみても少子化と老化が厳重でこの場合本来は労働人口を積極的な移民政策で受け入れないといけないのに伝統的な観念で外来労働力を受け入れできず、企業はただ国外に生産拠点を移すだけで日本の空洞化が進んでいる。この場で日本経済の蘇生を容易に期待できないが、ひとつだけそうならないでほしいと期待することは米国が今回の対米テロによりスーパー予算を組み反テロ事業(つまり軍事)に大型投資を行いそれが経済回復の起爆剤とし民意までも高揚させたようなこと、これが日本にて起こるころだけはないように、と。御意。