富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

一月十日(木)晴。昼より某団体が香港歴史博物館を参観するにあたり日本語での解説が必要とのことで学芸員の英語での解説を日本語に通訳するが人数多く学芸員と通訳が足らぬとのことで最初から日本語で解説すればそれで良しと日ごろからのおつきあいもあり解説を引き受けることとなり尖沙咀。昼まえに半時間ほどあり厚福街の唯一麺家、雲呑水餃麺、北京餡餅。水餃も美味いが葱、韮、肉を餡にした焼餅は絶品。香港歴史博物館。館所属の案内人が利用している便利なスピーカーマイクを一旦便宜で貸与されるが別な職員が杓子定規に部外者の使用は不可と好意的な職員に指摘し不可。二度目の参観ながら大規模なようでいて実は原物大の模型がいくつかあるだけで浅い展示内容、圧倒的な数の展示物が欲しく、小ぶりながら展示に厚みのあった九龍公園内のヒッソリとした舊歴博を忍ばざるを得ず。最近開店した食肆にて評判もしらぬ場合でも美味い食肆は勘が働くが一見して肆名が奇を衒っておったり最近の流行りの追従であったりした場合と看板があまりにダサい場合と肆内があまりに派手か逆に汚くても古くてもよいがあまりに繊細ささき場合は一概に期待できぬ肆にて入らぬがよし。ただしそんな肆でも客が入りそれなりに繁盛していれば一食の価値ありかと思ふ。そして肆に入れば卓と椅子の高さが合っておらず背を正しても卓が高く床との安定も悪く床と脚との隙間に思わず馬券を負って挟みたくなり更に店員が全くもって素人で料理すらうる覚えとなると後悔も、す。そういう意味では佐敦は呉松街に最近できた佐敦カリー屋は(英語の名はwww.jordancurryhouse.comにて而もこのURLにサイト存在もせず!となると)まさにそういった不安条件に符合する肆といえる。それでも通る度に客がそこそこ入っており而もカリー激戦地である佐敦の而も阿龍カリーのある呉松街に開業するとはかなりの自信か一切何もわかっていないのか試す価値ありと覚悟決めて入り羊肉のカリーを食す。この素人振りはかつて佐敦にありやはり潰れてしまった三星カリー屋に近いものあり。出て来たカリーは悪くはない。コクがないがコクのないカリーの好きな人にはいい味。ただし恐ろしく硬い肉と白飯にかなり閉口す。素人ながら見た目好意的な店員カリーと飯とNassiにてHK$48をHK$100札で払うとHK$5硬貨2枚いれて釣りを寄越しチップ期待か、たかだか一皿カリー喰う客相手の商売で一割のチップ期待するは安易。▼香港にて香港身分証は市民に携帯が義務づけられているが問題が一つ。中国に原籍のある市民であれば中国への入境は回郷証があればよいが外国籍の場合は香港の永久居民であっても中国査証の取得が必要。Keneedy Rdにある中国外交部特派員公署にて査証申請すると持参した旅券を見渡し旅券保持者=申請者が香港にいるかどうか香港の入境スタンプにて確認するのであるが問題は永久居民の場合入出境の際は旅券不要にて身分証を提示するだけにてスタンプがない。この場合無愛想な査証掛の職員は香港身分証の提出を求めるのだが本人が出頭しない場合申請者の身分証(原本)を持参せよと命ず。本人の携帯が義務づけられ不携帯で罰金まで徴収する身分証を本人以外の者に持参させるとは中国政府(外交部)と地方役場(香港政府)の作法に矛盾あり。役場の担当部署に外交部で他人の身分証を持参せよというのは香港の条例違反と文書にてチクる。役場が国家政府を香港条例に違反するべからずと苦情申立てすれば面白きこと。