富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月三十一日(水)Halloweenは古代ケルト人のSamhain祭が起源にて新しい年と冬を迎えこの日の夜に死者之霊が家に返ると信じられていたものがキリスト教に取り込まれ暦といえばゴレゴリウス四世がローマ教会の祭日に加え万聖節の前夜祭として位置づけられたそうな。放牧中の家畜を寒さに備え畜舎に入れる日であり火を焚き死者の霊を招き入れる異教の習慣を押さえるために万霊節を定めるとは巧妙な政策。hallowはアングロサクソン語にて聖徒saintを意味し万聖節前夜祭All Hallows Evenが縮まりHalloween。古代ヨーロッパの自然崇拝に基づく祝祭がキリスト教に取り込まれ普及せしものを気候風土も全く異なり而もキリスト者でもなき民衆がこれを怪物や魔女の仮装にて騒ぐはこれ奇妙なり。蘭桂坊はまた大騒ぎか。民主党党首にて立法會議員の季柱銘昨日のSouth China Morning Postに"There must be someone better for the job"、また本日の『信報』に「請譲港人眞正當家作主」なるほぼ要旨を同じくする論説を掲げ来年に迫りし香港特区行政長官の選任にあたり董建華君の信望悉く低きものにてただ北京政府だけがこの忠犬支持するを当然反董が立場の季君曰く「もし董が再任されないとして果たしていったい誰がこの「大任」を果たせるか」「どうやって後任者が董建華よりマシと保証するのか」「北京というファクターで考えれば董を除き目下の情勢と制度下では最良の人選はなく香港市民が董のこれまで四年の施政にどんな不満があろうと政治的現実を受入れれば董にあと5年連任させるべき」であり「選任にあたっては董がいいかどうかでなく現行制度下では香港市民にその選任の権限が全くない」のであり制度を改革しないかぎりなんら問題は解決しない、と。董は無能ながらかつて自らの船会社倒産の危機を北京資本によって救済された前歴ありその恩義をして北京の忠犬たる宿命、家主が庭に放つには主人に忠実な犬であるのは当然にて庭の芝がとやかく言うことにあらず、か。碩学季柱銘の最も悲観的にて且つ根本問題を捉えた論説なり。M氏とM氏同僚のK氏、私の仕事関係のM氏の四名にて快活谷にて競馬をStable Bend Terraceにて観戦。K氏が70倍の大穴含めた連複、M氏も最終レースでそれまでの全投資額をリカバーする連複。私は難しい第六場にて1+4+8か1+8+9かと單Tを迷い1+8+9を選び1+4+8入りHK$1,260を逃す。競馬場から金鐘までの競馬開催日バス1Mにポルシェデザインのキーホルダーまで忘れツイてない一日。