富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

5月5日(土)快晴。三島由紀夫『太陽と鉄』(新潮文庫)読む。偶然にも浜辺で炎天下これを読んだが、三島の主題としての環境と同じ状況下で読むと三島の力説にかなり無理があると思い、太陽を浴びた銅褐色の筋肉と鉄の思想など三島らしい思い込み、自衛隊のファントム戦闘機に乗り込み高度二万五千フィートを音速を越えて飛ぶ姿など、初めて飛行機に乗った少年の憧憬、でもその素直さが三島らしい良さ、か。暑い最中、冷房をきかして湯豆腐、白酒君よりお誘いがありZ嬢と百年ぶりの蘭桂坊、H君、A君とかなり濃い演奏をするフィリピンバンドに悪酔いしそうでGIGなる店を早々に退散、Sovageにて飲む。
ドミニカ旅券を有する男の偽造旅券による不法入国の容疑、何が悲しいかといえば、そもそも祖国はアメリカ帝国主義を伐つべくアジアに君臨したはずが、実は父君もかなりハリウッド映画愛好家とか、ご子息までディズニーランドなどというアメリカ文化帝国主義の象徴のようなものを愛むとは。なぜアメリカ文化が好きなのか、情けなし。けっきょくあの反米帝主義は虚言、反米帝主義こそ張り子の虎。