富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月一日(木)快晴。17日が香港トレイル50kmのゼッケン並びに参加者Tシャツ受取りに旺角まで出かけしに花園街の樂園牛丸王にて牛丸粉を食す、この花園街には樂園と云ふ名の店が四軒連なり何れも潮州屋となれば初めての客は迷ふが何れの店が繁盛しているかで合点、やはり牛丸王の牛肉丸は蔡瀾じゃないが床で弾む程の弾力性あり、湯もかぎりなく薄味でもきちんと整った風味に脱帽、ふと「標記」樂園もかなりの繁盛でついでに食べ比べと入り同じく牛丸粉を頼めば此処はHK$10にて牛丸は筋が多く湯はかぎりなく無神経でこれこそ牛丸安売王と納得。さういへば樂園牛丸王は油菜はたつたのHK$3、昨日の正斗のHK$32の10%なのである。油麻地で馴染みのアウトドア屋の冬物一掃得意客限定セールを冷かし、油麻地のMTR駅近くでカルスバーグを飲み干し尖沙咀、文化中心までで更に1本飲み干し、馬友友 Yoyo Maのチェロでトスカーナ管弦楽団、楽団が舞台に上ってもマ君現れず、またタクシーにチェロ置き忘れか、と笑ふ、まずはこの楽団の首席セロとの共演にてSollimaなる1962年生れの作曲家の我名づければ「雙箏がセロよ天晴れ」Violoncelles,vibrez!にて幕開き、ハイドンのチェロ協奏曲、さすが演歌セロの名手、ハイドンが聴かばコレが我が曲かと驚くであろう小節(ショウセツではなくコブシ……笑)利かして、何故にここまで上手いのか弓遣い、ハイドンの単調なこの曲もヨーヨー・マにかかるとここまで「はんなり」とするものか。アンコールにて楽団と指揮者は舞台上の聴衆と化し、ソロにてバッハのチェロ組曲より1番の二曲目?、上手い、確かに抑揚たっぷり、大和屋との共演が有名なマ君だがこのバッハは雀右衛門道成寺のような華麗さ、だがバッハのこの組曲はカザルスに限る、マ君はまだまだ。休憩にて香港文化節、粋なはからひにてお飲み物無料奉仕、またカルスバーグ、楽団の演奏でロッシーニの「アルジェリアの伊太利女郎」となるが、すでにマ君はねて客席はちらほら空席目立つが、この楽団の十八番演奏はお見事、木管はとくに冴え、ステファン・歐なる香港出身の作曲家の小曲、プロコイエフの1番となるが、香港らしくこの曲の1楽章の派手なエンディングで拍手、2楽章は地味なエンディングで拍手なし(笑)、この楽団、伊太利らしくソツナク上手いが、上手さも歌劇団オケ的で、リサイタルするには対コスト効果でいえば香港相場ならHK$200か、マ君をフューチャリングしても楽曲としてハイドンのチェロ協奏曲と楽団リサイタルでプロコイエフの1番ではちょっと冴えぬ。