富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

11月20日(月)熊本県の小学校でクラス担任の男性教諭(33)が写生大会の絵の題材が同じだったなどとして女子児童7人を校内の資料室で全裸にさせていた事件、男性教諭は「自分で考えないのは動物と同じ。動物の気持ちになって反省しなさい」と言って服を脱ぐように指示したというが、そもそも<自分で考えない=動物>ことじたい誤解甚だしく、動物は自分で考えられるのに人間だけがその本能に欠け、だからこそ<教育>というものが必要になり<学校>という組織をつくり、その上でこの教員が仕事を得ているということなのに……ぜんぜん判ってない上に、たかだか写生会の絵の素材などどーでもいいことで熱血になるとは……。この動物=考えない論、京大の猿学者や養老孟司先生とか聞いたら怒るだろうに。保守党の松浪健四郎なる代議士が内閣不信任案に反対する、つまり森を支持する演説の最中に野党側からのヤジに怒り、演壇から野党席に水をかけるハプニング。再開後の本会議で松浪センセイは懲罰委員会にかけられることとなりると表明、センセイは議場から退場させるはめに。本会議退場命令は1948年の第3回国会以来。松浪センセイ、なんかガタイのいいアントニオ猪木ばりの印象しかなかったが、それもそのはず学生時代からレスリング選手で全日本学生、全米、全日本社会人で選手、(財)日本レスリング協会理事というわけ。たんなるスポーツ馬鹿かと思いきや日体大から東ミシガン大学に留学して日体大卒業して日大学大学院の博士課程修了、松浪博士なのである。国際交流基金を受けてアフガニスタン国立カブール大学で教鞭(それで社団法人日本アフガニスタン協会理事長なんてしてる)、東海大の非常勤講師を経て専修大で教授(これがまだ42才)、それで新進党から衆議院議員となり(大阪19区、泉州界隈)自由党から保守党へ、という御仁。詳細はhttp://www.sakuranet.or.jp/~kensirou/にあるけれども、博士のサイトをみたかぎりでは主張とかけっこうマトモだし文教委員会での文部大臣有馬君(元東大「総長」)とのやりとりなんて理路騒然と博士の勝ち。今晩の内閣不信任案では結局、YKKとも自民党という巨大な森の中では道に迷った家鴨、森君のクビは当然のこととしても内閣不信任は回避というツマラナイ亥の刻に、博士、完全に狙ったとしか思えぬパフォーマンス。これで松浪博士の名前は一躍、泉州の民もさぞや拍手喝采か。ところで博士も自らちょんまげ先生などと云っているが、月代(さかやき)に剃った頭で髻(もとどり)を髷(まげ)に結い、それをさかやきにチョンと搭せたから丁髷(ちょんまげ)というのであって月代も剃らず髻というより単なる長髪を結っただけの博士の髪形はあれはチョンマゲではない。有馬君にあれだけ東大「総長」の名称など正確に論戦を挑む博士であるから自称にも執ってもらいたいもの。