富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

仙人になる

辰年四月初二。気温摂氏9.2/17.6度。曇のち雨(3.5mm)で午後遅く晴。

那須町での夫婦殺人で殺人行為の実行役から指示役、仲介そして首謀者まで身柄拘束が続くが、はたしてこの事件は連日、トップニュースなのかしら。この殺人にこれほど誰彼と関与する点ては不思議だが何らかの諍ひか怨念あつての身内の殺害であつて社会性は何もない。それが連続殺人事件が発生して犯人にじつは幼いころからさまざまな困難があり殺人行為に至る道筋を知れば知るほど深刻な社会病理もあることまで痛感させられるやうな事件なら報道する価値もあらう。グリコ森永事件のやうに社会に不安を与える目的であるとか朝日新聞神戸支局での記者殺害であるとか言論や報道の自由への攻撃といつた意識もない事件なのだから。

 (自民「裏金問題」に思う)佐伯啓思「権力者は責任と矜持を」山陰中央新報

共同通信?の配信で地方紙に掲載のこれ(有料記事のみ)。佐伯先生が自民党の裏金問題に苦言を呈す。

今回の安倍派のぶさまな様相を見ていると、今日の派閥から、真の意味での信条の共有や相互の人格的な信頼さえも失われてしまったのか、という気にもなってしまう。

その通り。だが続くフレーズが気になつた。

安倍晋三元首相と同志であったという派閥の中心人物たちが、安倍氏を裏切るという行動は、人間的な信頼で結びついていたはずの派閥そのものの空虚さを示している。

死人に口なし。晋三が裏金を続けぬやう決定した、といはれてゐるが。そも/\裏金のシステム容認してゐたのが晋三本人だらうに。桜を見る会、森友、加計学園……いくつもの疑惑が解明されぬまま晋三他界。とても晋三を誠実さといふ前提で語ることなどできない気がするのだが。

静岡の川勝知事が退任会見 「仙人になる」朝日新聞

何なのだらう、この記者会見での知事の態。自分の舌禍で辞任のところ反省もないアッケラカーのカーである。本人も本人だが記者会見で知事の言動に記者からは明るい笑い声すら聞こえる。知事となぁなぁの記者クラブ体制がまさにこれ。この変人知事を見送る県庁職員の笑顔も薄気味悪く感じるのはアタシだけかしら。

水原一平元通訳起訴 司法取引で罪認める方針 | NHK

この問題も司法取引ありきとはいへ、こんなに畳みかけるやうに事件の収束に向け、まるでシナリオ通りのやうに迅速にコトが進むのも何だかおかしな話。水原さんは大谷さんに対して数十億円の返済の義務を負ふことになるがが彼が今後巨額の収入を得ることなんて無理な話。賭博でとんでもない大博打に出でるワケにもいかない……となると将来、釈放された暁に手記か、できれば暴露本でも書いて印税でも得るか。だがさういふ行動に出ないこともすでに当事者間では約束材料になつてゐるかもしれない。