富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

勤労感謝の日

癸卯年十月十一日。気温摂氏9.2/20.6度。快晴。夜明け前に雨音で目が覚める。天気予報は晴れのはずだつたが雨雲レーダー覗いたら日本全国でこのあたりだけに通り雨。午前中に籠絡の片付け←趣味なのだが。ゴミを出すにもボール紙の芯棒は取扱ひ面倒で小さくしたら小さくなつた。これなら燃えるゴミで出せる。


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先週まで九月から秋のお能など続いてゐたがお終ひでしばらくのんびり。

特別展 中村光哉の染色 黒の時代―蝋の仕事 | 水戸市立博物館

この方自身は東京は青山の生まれだが父(友禅作家の勝馬)の祖父迄は水戸藩藩医の家柄だつたさう。そこで水戸の私立博物館も光哉の作品をそれなりに収蔵。

光哉の楽器や遊園地をテーマにした臈纈染めの見事。何よりもアタシが興味深かつたのはテーマ(遊園地)のための遊園地の現場でのデッサンで円形遊具の描き方一つとつても何とも見事。遊具がまるで回つて踊りだしさう。

こちらも招待券があつたので散歩の途中で、と思つて昼食(カフェアルコイリス)のあと水戸芸術館へ。想像のレベルを凌駕して今村源といふ造形作家の世界に嵌りこむ。一つ/\の作品がとても哲学的なのだけれども、それを饒舌に説明もせず視覚で飽きぬことなく見せる。一つ/\の作品を見ながら自分はいつたい何を根拠に存在してゐるのか、と思はされる。それでゐて恐怖とか恐れに苛まれることもなく、むしろ無情の向かふの蓮界に浮かぶやうな安らぎすら覚へるから。何なのだらう、この安定感は。芸術館のロビー(パイプオルガンの間)にまで今村源の作品がリゾーム化して侵食してゐた。フロアから浮いて宙吊り。ロビーの左右の柱に協力なベルトでワイヤが嵌められてゐるのだが、そのワイヤの留め金部分だけでも作品のやう。


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水戸芸術館から水戸八幡宮まで歩く。境内の大銀杏も今が盛り。後づけの七五三に家族の姿が微笑ましい。常磐共同墓地側の回天神社の銀杏も美しい。


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紅葉の民家の壁にまでじつに盛りで美しい。


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保和園公園も紅葉がきれいだが今年は記録的な猛暑で樹々はかなり暑さに痛んでしまつたのだらう、全体としては紅葉が稀少なほど。


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保和園公園の鳥舎解体工事中。アタシが子どもの頃は熊がゐて鳥舎の孔雀も賑はつてゐたが最後の一羽が半年以上前か?に見当たらないと思つたら亡くなつてゐたのだらう。その鳥舎が壊されてゐて、やはり寂しさを感じ入る。