富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港に還る

fookpaktsuen2017-03-27

農暦二月三十日。何だか少し眠つたやうな全く眠れてないやうな。眠りに落ちると窓側の隣席の母子が一度だけトイレに立つのに起こされ、ディズニーだかのアニメを見ている子が興奮すると手足を振り回して、それが当たつて目覚める。朝の軽食供され食べもせず微睡むうちにシンガポール着。朝の7時とは思へぬ人出。さすがアジアでも最大規模のハブ空港。到着客と出発客が同じエリアを往来するから余計に賑やかに見える。T2からT3に移動してSQの金組のラウンジで珈琲一杯だけ飲み香港行きのSQ860便、アタシにとつては初のA380に搭乗。ほゞやはり「これでもか」といふほどの乗客数。こゝも微睡んでゐるうちに三時間余で香港着。空港のMTR切符売り場で最新のMTR路線図入手。かういふの大好き。90年代の(正確には1998年の空港線、東涌線開通前の)路線をマーカーで塗つてみる。午後は自宅で荷物整理。晩に豚肉を韮と大根おろしの鍋でしゃぶしゃぶ。アラブ帰りの身には、この豚しゃぶと蒸留酒が胃の腑に染み渡る。
▼昨日の香港行政長官選挙はCarrie Lamが777票収穫で当選。John Tsangの奮戦は365票、胡判官は21票。市民の支持率がかなり低いCarrie林鄭月娥(りんていげつが……と日本の新聞w)は就任からかなり厳しい立場。北京中央の圧力考へると欽定の行政長官には「香港の反中共世論を抑へるやうに」以外の何ら使命もなし。小池東京都知事くらゐ自分のカラーでできるなら首長も面白いだらうがアタシだつたら絶対に断ると思ふ香港の行政長官ポストを受け入れたリンテイゲツガの感覚には恐れ入る。
董建華 とうけんか 等喧嘩 結果的にそうなった
曽蔭権 そいんけん 粗陰険 文字通り
梁振英 りょうしんえい 良心衛……まさか
林鄭月娥 りんていげつが (日本語の漢字に置き換え不能
山田孝男(風知草)森友学園「語られなかったこと」毎日新聞こちら)。
籠池理事長曰くゴミ処理について近畿財務局より「不当な提案があった」。そこで財務省に仲介求めたが断られ直談判のため財務相に乗り込み。これにつき代々木の小池書記局長「財務局の不当な提案とは?」と尋ねても証人喚問で雄弁な籠池氏「えーと、ちょっと記憶にないんです、はい」とはぐらかす。「ゴミ処理費が巨額になるので場内処分したらという提案では?」と小池君突っ込む「えー、ちょっと私そこの記憶がございませんので」。

憤慨したから財務省に乗り込んだはずなのになぜ記憶がないのか。近畿財務局の担当官が不法投棄を勧めたという建築業者側の記録がある。理事長はそれを逆手に取って押しまくり、財務省は逸脱の露見を恐れた。双方とも説明しにくいからこそ、「記憶なし」「記録なし」になるのではないか。

なぜ近畿財務局がそこまで嘯けたのか。行政官としては不要な段取り。「忖度」でそこまでするか。余程強い指示がなければ小役人がそこまで動くはずがない。

  • 保守長期政権のおごりと官僚機構の緩み、首相夫人の軽率……が、混乱の重要な背景をなしていることは疑う余地がない。

然り。