富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

問われる国民主権

fookpaktsuen2015-05-14

農暦三月二十六日。晴。猛暑。香港の昔の写真眺めても慣れてくると今更あれこれ驚きもせず。半世紀前の写真で今の湾仔、銅鑼湾は光景すつかり変はりは当たり前。それでも数日前にこの写真には驚いた。海底隧道入り口で海峡の向かふ岸の風景(湾仔のGloucester Rdが湾岸で六国ホテルは昔の洋館)から紅磡隧道だとわかるが、それにしても周囲の光景が全く違ふ。この写真で手前右手の建物は理工学院(今の理工大)。同じ建物の写真を理工大の歴史サイトで見つける。隧道に入る道路の左側は紅磡站のターミナル建設現場。おそらく70年代中葉。
▼晋三の安保法制改悪の閣議決定には呆れて言葉もないが戦後日本の平和主義と安保の根幹が晋三如きの勢ひでこんなに容易に変換遂げるとは、それだけ日本の「国のかたち」の脆弱さ。そして晋三総裁に据へる自民党にこれだけの決定権与へた民草の選択の結果。しっぺ返しは間違ひなく国民に。東京新聞(一面、政治部長)の「問われる国民主権」は正鵠を得たもの。

国会が主権者の考えと離れたことを決め、その結果、政権が「国のあり方」を思うままに変えられるようになれば国民主権は形骸化してしまう。そのことを主権者である国民に選ばれた国会議員は忘れてはならない。私たち一人一人も自分が主権者であることをしっかりと胸に留めたい。

閣議決定後の記者会見で「米国の戦争に巻き込まれるという不安を持っている方もいる。そのようなことは絶対ない」と晋三。元外務審議官田中均氏は安倍談話について「日本が敗戦国という現実を踏まえないで『そんな極端なことを日本はやっていない』という議論は国際社会の支援を得られない」と指摘。