富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

アベノミクス、お終ひ

fookpaktsuen2014-11-17

農暦閏九月廿五日。晋三外遊からの帰国を待つのは沖縄W惨敗、GDPは二期連続で年率で▲1.6%、170円の円安。今更だがアベノミクスは張り子の虎。謳つた晋三も晋三だが、株屋相場師が儲け逃げできただけで、あんなもの信じて踊らされた民草こそ哀れなり。政治評論の伊藤惇夫氏が「マイナス成長の速報値はすでに先週には首相のもとに届いていて首相はそれを見て、これ以上経済が悪化する前に解散しなければと思ったのだろうといふやうなコメントされてゐたよし。築地H君曰く、これだけ経済指標悪化のなか解散に打つて出るのは「これ以上進むとさらに悪いネタしか出てこないから今のうちに」といふ自信?で、これは野田どぜう前首相解散時の心理状態に似てゐるやうな気が、と。御意。その晋三は帰国するなり、その足で公明党結党50周年の記念式典に参加。マイナス成長率に触れた上で、それでも「デフレ脱却は今こそ」と足掻くが好景気と所得増につながるインフレが歓迎されるわけで、それを伴はぬ単なるデフレ脱却なら、所得も伸びぬのならデフレ状態のほうがマシだろ。珍しくNHKのNW9を見るとキャスター大越も相変はらず自民党の男芸者気取りで「アベノミクス、今後の注目ポイント」とホザき「所得の増加」と「構造変化への対応」って所得増はもはや無理、構造変化に対応できぬのが中小企業で、つまりアベノミクスなど終はつてゐる。今日発表のGDPとてアタシですらマイナス予測してゐたが、+2%予測など、あの業界予測はあくまで株価上げるための観測気球、牽制球にすぎぬものを野村證券のディーラーですら「信じてゐたのに」って、とんでもない。だが投資銀行筋は今日の暴落で、どうせさっさと買いまくり明日の反発で売り逃げで利鞘稼ぎ。そんな経済がもはや私らの生活とは全く関係ないところで動く、このおかしな世界。晩にお好み焼き。
自民党筋ですら衆院解散を勝手に決めつけ煽つてゐると苦言する「大手町の新聞社」の沖縄県知事選についての社説「辺野古移設を停滞させるな」がすごい(こちら)。もと/\辺野古移設容認だつた翁長氏の変節、責任与党たる公明党の自主投票、3.4千億円の沖縄振興予算をどうする?、辺野古反対で代替案なし、と苦言並べた上で「法的に瑕疵のない承認の取り消しなどは困難」で政府は辺野古移設の作業を「着実に進めることが肝要」と、さすが政府に上から目線の大手町。