富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

천하의역적장성택

fookpaktsuen2013-12-13

農暦十一月十一日。朝から順番に朝日、日経、蘋果(配達)、信報、SCMP、毎日、紐育時報、The Guardian、日経夕刊、東京新聞(前日の夕刊と今日の朝刊、空輸)、華府ポスト、その他気になれば諸紙読むので、よくもこんなに読むな、と自分でも感心するが読み切れる日ばかりなのは当然で、それでも見出しだけでも目を通すやうにしてはゐるが今日は結構読み進み、晩遅くまでに週刊読書人の気になつた特集まで目を通す。九月廿七日号では「誰も行かないところへ!!!」と題して巻頭対談が『謎の独立国家ソマリランド』の高野秀行氏と対談するのが畏友・吉田一郎君で驚いた。
北朝鮮の労働新聞、1面ぶち抜きで[론설] 조선로동당은 일심단결의 위력으로 전진하는 불패의 혁명적당이다(朝鮮労働党は一心団結の威力で前進する不敗の革命的党である)と威勢良く、2面で
천만군민의치솟는분노의폭발.만고역적단호히처단 千万軍民の高騰怒りの爆発。永遠逆賊断固処断
で成沢さんは천하의 만고역적 장성택(天下の永遠逆賊)ですって。
▼今ころになつて一週間近く前の新聞読んでゐたら毎日新聞(八日)のザ・タイガース復活の記事秀逸。書いたのは1991年入社の瀬尾記者で世代的には現役のタイガース知らない世代。幼稚園のころにタイガースのファンで東宝だつたかタイガース主人公のアイドル映画(今になつて思へばビートルズの「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! 」のコピーなのだらが)「ザ・タイガース 世界はボクらを待っている」*1見に行つたらジュリーファンの若い女性の行列で子どもなどゐなくてかなり恥ずかつた淡い思ひ出。
▼国の根幹は憲法であること。米国の政治について。政府を構成する政党は、民主党でも共和党でもいい。どちらの政党も憲法を守るから、政権交代によって憲法は変わらない。ゆえに国のアイデンティティが守られる。……三月の週刊読書人橋爪大三郎大澤真幸、宮台で『おどろきの中国』刊行記念の鼎談あり、途中になつてゐたのを読了。そこで興味深き指摘が「誰でも中国人になれる」といふ橋爪のコメント。「そこが不思議なところでナショナリズムとは違う」と大澤。勿論「ネーション」でも帰化することはできるが日本のようにネーションはなか/\帰化を許さない。帰化しても「おまえはまだ本当の日本人ではない」とかネーションの防御壁の高さ。それに対して誰でもなれるのが中国人。ネーションと中華帝国ではアイデンティティの維持の仕方が全く違ふ……と。中共ウイグルチベット弾圧、漢化見てゐると「なにが中国人になれるだ」とも思ふが理念型としては面白い指摘。ちなみにこの号で惟根和氏の「銀座を変えた雑誌 Hanako!」の連載終了。

*1:(あらすじ)アンドロメダ星の王女シルビイは、婚約者であるナルシス殿下との結婚が悩みの種。従者のベスとヘラクレスを従え憂さ晴らしに宇宙船でドライブを楽しんでいた。興味を持った地球へ向かう途中でザ・タイガースの演奏に影響され、日本の砂浜に不時着してしまう。シルビイは1人でザ・タイガースのコンサート会場を訪れるが、出待ちのファンに巻き込まれ階段から落ちて気絶してしまう。そんな彼女を助けたのがザ・タイガース。シルビイはジュリーに恋心を抱くようになる。シルビイを連れ戻そうとするベスたちやアンドロメダ星から派遣された秘密警察員からシルビイを守るザ・タイガースのメンバーたち。行く場所のないシルビイを匿うことにし、ジュリーのアイデアで男装のバンドボーイとした。シルビイはジュリーを始めとするメンバーたちと楽しい日々を過ごす。しかし、追っかけのファンに女性であることがバレてしまい、雑誌に記事が載ってしまう。シルビイを庇うジュリーに対してリーダーとして厳しい意見を言うサリー。そのやりとりを聞いていたシルビイは、タイガースのメンバーたちに黙ってベスとヘラクレスがいる宇宙船へ戻る。しかし、ジュリーへの想いを断ち切ることが出来ないシルビイは、ベスの協力でジュリーを宇宙船に呼び出すとそのまま飛び立ってしまった。日本武道館での新曲発表会が始まった。宇宙船内のスクリーンに映される会場の様子を辛そうに見るジュリー。シルビイは、ジュリーが地球にいる人々と話が出来るようにする。ザ・タイガースの演奏が宇宙船の飛行に影響することを知ったジュリーは、自分の状態を伝え、演奏を盛り上げて欲しいと訴える。会場のメンバーたちは宇宙船にいるジュリーと「シーサイド・バウンド」を必死に演奏すると、会場内外の人々が「ゴー・バウンド!」と大合唱する。コンサートの大音響は宇宙船にも届き、またも制御を失ってしまった。シルビイはジュリーを独占することを諦めて、地球へ帰す。ジュリーが戻ったザ・タイガースアンドロメダ星へ帰って行く彼女のために、新曲「銀河のロマンス」を捧げるように演奏するのだった。(http://ja.wikipedia.org/wiki/ザ・タイガース_世界はボクらを待っている)