富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2011-03-11

三月十一日(金)内海桂子師匠が三月十日の大空襲のことを呟板に書かれてゐて、それを読んでゐたら、石原慎太郎都知事選出馬に大地が驚かされたのか仙台で大地震、の報せ。その後の経過は誰もがご存知の通り。早晩に銅鑼湾で或る送別会あり末席を汚す。ようやく郷里の妹の携帯に電話通じる。母も無事。S従兄や首都圏の知己の教員など足止めくらつた人々の緊急避難者で働き、仕事場でランニングシューズに履き替へ30数キロ走つて帰宅したランナーもをり。帰宅してNHKの緊急番組を夜半まで眺める。パニックもわかるが現場中継が役立たず。CNNやBBC、北京の中央電視台なども地震報道続けるがCNNの津波警戒の報道の見事さ。まづはハワイの住民にどの方向からどのくらゐの規模の津波が何時に押し寄せる危険性が高く、どの方向にどの高さに緊急避難せよ、と。「車が泥に埋まってゐます」「オフィスビルのガラスが割れてゐます」と中継しても地震直後なら地震の規模伝へるうえで重要だが地震から数時間後に「どれだけの規模の地震だつたか」など繰り返すことが報道か。そんなヒマがあれば更なる防災の緊急放送に徹するべき。CNNがハワイや西海岸の当事者に向けた内容なのに対して、日本の報道は地震の被害地外にゐる人々への災害周知のやうに思へてならず。湾岸戦争のVoice of Americaとラジオジャパンの報道の違い。前者は中東地区からの緊急避難フライト情報と避難方法の報道に徹し、後者はクウェートのホテルで缶詰めになる日本人に家族からの手紙を読み「明日の午前十時に日の丸をルーフに張ったジープがホテルの周囲を走りますので安全確認のため窓から手を振つてください」と注文した、その当時から何も変はつてゐないのかしら。

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