富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2010-03-01

三月朔日(月)すこし晴れるが濃霧。新界の葵興へ。シャープの顧客服務中心。陋宅で居間のエアコンが七年も酷使されてゐるがリモコン壊れリモコン壊れると本体も動かせず。そのリモコンの買ひ替へ。シャープの顧客服務中心はかつて金鐘の統一中心だかにあり便利であつたが。リコーも湾仔から九龍湾へ。エプソンは長沙湾に移つたが湾仔の服務中心は存続で「但し、全て作業は長沙湾ですので湾仔対応は日数を要します」と。今朝、プリンタもフィーダー故障し湾仔のエプソンに持ち込み。ソニー銅鑼湾と旺角に服務中心ありこれがいちばん便利かしら。パナソニックが尖東。葵興はよく/\考へるとアタシがMTRの駅で唯一、乗降したことのない駅だつた鴨。葵興に行く途中、MTRの車内の路線図を見上げつれ/\考へたが、やはり精確には「西鐵と馬鞍山線を除けば」慥かに葵興だけ未踏。葵涌道が貫き西が公共団地、東側に工業ビルが立ち並ぶ。殺風景といへば殺風景さでは香港でもピカイチの駅前だらう。駅前に葵湧中心といふ闇市のやうな二階建ての雑多な商場があるだけで昼どきなど学生や工業ビルで働く職工らが商場の通路にまで狭々しく張り出した卓で昼餉をとる。香港の戦後の意慾と活気此処にあり、といふ感じ。その足で空港。母と母の友人で写真家Y女史来港。JAL系代理店のマイクロバス便乗で尖沙咀マルコポーロホテル投宿。Y女史より森山大道「記録」No.11-12を大道先生署名入り、でいたゞく。ゴールデン街の「ことじ」派。我が母まで「ことじ」に連れて行つて貰つてゐたことに驚いたが。尖沙咀ぶら/\。Y女史を陳烘相機にお連れする。大陸漢の客にDavid Chan氏が見せるのは箱入りの陳蔵版のM6である。大陸の田舎漢の小金持ちは「徠卡は高級」といふことで、それ以外何も知らないが「とにかく徠卡の一台でもあれば箔がつく」程度で物色中。ハーバー沿ひ散歩してフェリーで湾仔。Z嬢も来て益新美食館に食す。Domaine de Mourchonの06年。中環まで乗つたタクシーの室内メンテがあまりに完ぺきで思はず運転手に褒めたらかなり喜んでくれた。フェリーで尖沙咀に渡りホテルに母ら送り帰宅。
▼昨日、香港で二つの大きな誕生会あり。一つは抗癌治療中の司徒華先生の79歳の誕生日。もう一つは「香港の良心?」陳方安生女史と胞妹、懐かしい鄧蓮如・女男爵の三人一緒の古希の誕生会。前者は支連会と民主党が主催。後者は香港の政財界のお歴々が鳩まる。香港の民主の父?、李銘柱先生は司徒華同志の誕生日でなくセレブな後者に参加。行政長官文革曾はゝ「所詮、成り上がりの小役人」で英国貴族の鄧蓮如とは格が違ふか、安生女史も文革曾は生理的嫌悪か、昨晩は広東省政府の田舎臭い新春酒會に参加。

記録13号

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