富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-04-22

四月廿二日(水)また蕁麻疹が夜中に出てあまり眠れず。身体の膨疹、浮腫は朝までに失せたが口唇が腫れ(クインケ浮腫といふらしい)養和病院の外来でP医師の診断を請ふ。よくある蕁麻疹で心配は要らない、と抗アレルギー薬の他に抗ヒスタミン薬など処方される。眠りを誘発する抗不安薬でもあるさうな。時々、胸が閊へ呼吸がつらくなつたり、下腹部にきりつと激痛が走つたり一連の症状は老化もあらうが精神的なストレスも原因の一つだらう。自律神経失調の情態なのだ。休日に運動したり気が紛れてゐる時には一切悩まされないのだから。
李嘉誠の次男リチャード王子による自らが所有するPCCW社の私有化。この私有化過程に問題ありとして香港證監會が訴へ高裁(一審)は一月六日に合法と裁決。原告がそれを不服とした上訴審は本日、あつさりと證監會の訴へ認めこの私有化否定。リチャード王子が最終裁に上訴するかしら。それにしても原告側の弁護士の布陣に注目。證監會は弁護士に潘松輝を起用。潘松輝は民主党副党首(元「前綫」代表)Emily劉慧卿の前夫で会社法に強いが小株主らの弁護士が馮華健(香港特区政府の元主任法務官)とリベラル派?で若手の有能と評判の潘煕で、小株主らが雇へたものか。影でリチャード王の電信大手私有化に反対の誰か、の援助ありやなしや。このリチャード王のPCCW私有化問題で良識を計られるは信報の姿勢。香港代表する良識紙がリチャード王に買収されPCCW私有化については扱ひ小さく社説等で取り上げぬ弱腰と指摘受け主筆が「一企業の私有化は手続き上の問題でもない限り論及に値せず」と反論。だが證監會が私有化手続きに懐疑示した頃から立場も難しいところ。信報のMDとCEO兼任の何國輝(Morris Ho)はリチャード王が信報に遣つた腹心の一人。(翌日談……さすがに信報も翌廿三日は一面全面で取り上げ社説こそ「依法辧事 可保小股東利益」としたが林行止専欄も主筆・練乙錚もこれに触れず)

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