富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-03-23

三月廿三日(月)昼餉を鰂魚涌裕民街の金峰靚靚粥麺の及第粥、夕餉を晩遅く灣仔の再興焼臘飯店の叉焼飯。これだけで香港で生きてゐて至福。ジムのトレッドミルで45分走る。ゆつくりなぶん勾配を2%だけつけて。世界棒球経典の準決勝日米戦か、ジムで走りながらモニタで眺める。日本の唯一の希望が今、この野球チームなのだらう。米国は羅府で、それなりに盛り上がつてゐるのかしら、と思つたが外野席の客の入りは見た目、楽天の仙台でのオープン戦並み。そんなものか。今日も星巴珈琲で観察すると、しつこいやうだが、やはり“short”といふ大きさは価格表からもカップ見本からも一切消してあるやうで、だが“short”と註文するとカップもあるしレジもちやんと値段が打てる。ちなみにレギュラー珈琲が価格表ではHK$22の“tall”が“short”で註文するとHK$16である。客に謂はば誤魔化すことで、このHK$6で売上げを伸ばさうといふ、その発想の浅ましさ。ちなみに金峰の及第粥はHK$18、再興の叉焼飯はHK$22なのだ。だが日本のスタバはネットでもちやんと「ショート」サイズ明記あり。ちなみにレギュラー珈琲の場合、350mlの「トール」が340円で240mlの「ショート」が290円、量の差(1.46倍)に対して値段は1.17倍。珈琲の量は世界共通だとしたら香港の値段の差は1.22倍で日本より“tall”を売る場合の利益はほんの少し高いことになる。いづれにせよ香港の星巴にはサイトに商品別の価格まで出てをらず、どうやらこの「short隠し」商法は香港の星巴、つまり香港の経営元である美心集団の魂胆なのかしら。
▼本日の人民日報に第11世パンチェンラマ師がチベット農奴百万人解放五十周年紀念として「倍加珍惜民主改革的成果」なる署名文章の掲載あり。北京が擁立のパ師は当然のやうに「唯有中国共产党才能使昔日农奴得到人的尊严和自由」だとか「只有中国共产党的领导,西藏才有今天的繁荣发展,才会有更加美好的未来」と中国共産党政府によるチベット解放の意義を謳ふ。この記事は事前に新華社が「23日の人民日報にこれが載りますよ」とご丁寧に配信まであり(こちら)。こゝまでして「安定したチベット」強調せねばならぬ北京政府のご苦労。
朝日新聞が今日の国際面で「「米紙報道は司法の侮辱」シンガポール、賠償命令判決」と報道は、政府批難しただけの野党政治家が政府に名誉棄損で訴へられ巨額の賠償金の支払ひ命じられるやうなことから星嘉坡の司法の独立に疑問呈した記事掲載のWSJ紙に対して同国の最高検察庁が司法侮辱と訴へ高裁がこれを認め25千シンガポールドルの損害賠償命じた、といふもの。思はず
物言へば唇寒し星港
と一句詠んだが、この記事が他紙の紙面では見当たらず朝日新聞もネット版では消えてしまひ、いつたいどうしたことかしら。

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