富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

七月二十九日(日)快晴。昨晩は珍しく週末歓楽街を徘徊う。それでも老衰の所為か朝早く目覚める。午前マンションの游泳池にて水泳。母に頼まれCelineの鞄と妹にPolonのシャツをLandamarkにて購う。午後、九龍公園の游泳池にて水浴、読書。ジム。日本よりネパールトリブバン大学出のF嬢来港、九龍Shangrila Hotelの香宮にて晩餐。九酒牛肉、上素腐皮巻を前菜に、酔鶏、無錫肉排骨、珊瑚豆腐、榎茸貝柱入りVermicelli(米粉)など食す。値段は五ツ星ホテルとおもえば比較的経済的、アメリカンエクスプレスのカードにてしかも12%オフ、サービスも慇懃といえば慇懃、しかし全体的にひどく塩っぽく野暮な味つけ、中国の田舎料理じゃあるまいし香港にて供すにはお粗末。Royal Garden HotelのMatini Bar、このホテル改装にてかなりカジュアルかつ洗練された雰囲気に、Barは日曜晩とはいえ22時に客おらず経営を危ぶむ。ジェームス=ボンドなる所謂Gordon Gin3にVermouth1をシェイクしたマティーニとやはり個人的には氷でステアしたマティーニを飲む。F嬢との話で、ネパールの王室殺戮事件、やはり現国王による王権落掌のため兄国王一族を皇太子による射殺とでっち上げし陰謀かと推測されしが、これによりネパールの政治体制なり近代性なりを云々するは間違い、王族の王位継承に伴う王族内部での紛争はこれはシェークスピアリア王なり南北朝の動乱なりと同じく、これは古来からの王権に伴う物語として理解すべきものにて、王族あれば必ず付纏うもの。近松の時代ならマスメディアとして近松がこれを戯作としたように、このネパール王族の内紛、蜷川幸雄演出で平幹二郎が現国王、元国王に岡田真澄、皇太子に演技過剰で尾上辰之助という配役ででも芝居にすべき。参議院選自民党大勝、この選挙の結果を待って知る由でもないが、自民党の力などより、自民党にかわる政策政党もなく、亭主が変人になった程度の事にて更に自民党に願掛けしてしまうこの国、語るも不憫、南無阿弥、亭主が小泉になる程度の「変革」にて日本が変わると信じているとは……唖然として言葉もなし。