富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

七月二十七日(金)晴。小泉君が日本では「乞食でも字を読める。新聞読んでいる。ホームレスでも」と選挙演説で教育の重要性を強調する中で発言、乞食は食を乞ふ人、ホームレスは家をもたぬ人にて、文字に盲き文盲とは全く異る語の疇ひにて、「乞食でも東大卒の古事記読み、なんて川柳はあるかねえか知らないが、文盲がが新聞を読みでもすれば話題になるか」(とか想像に談志ならかういふであらう)、所詮、アメリカは黒人が多き故に犯罪多き中曽根大勲位、中国では横穴式住居にまだ済む渡辺ミッチーと同じレベルで自民党の平凡な代議士があの高支持率、せめてホームレスの諸君は(選挙権がどこにどう在るか不安ながら)こういう首相に不支持表明すべき。傷みが云々、米百俵とわけのわからぬ力説だけ。それで日本の文盲率の低さと教育水準の高さ、その維持を力説、文盲は少なくもとも国家はボロボロの体系にて、文盲少なき事など恥ずかしく自慢できだろうに。政治家でも真の字が読めぬ、新聞すら読まぬ者は居らぬかと気にせしは我独りか。ヤオハンの元会長・和田一夫君、香港のビクトリアピークの豪邸より夜逃げし伊豆の山中に蟄居の日々かと思えば「失意のどん底に落ち」「自らの失敗体験談をもとに」「夢は必ず実現する」「失敗から学ぶ企業経営などの講演活動を行い」「苦悩する多くの企業経営者が和田さんの実体験に基づいた挫折からの復活に耳を傾け」と朝日新聞上海頁。実現すべき夢が儚く散っての倒産、自転車操業のその経営破綻から学ぶ企業経営などなく、「挫折から見事に復活しオンリーワンの新しいビジネス人生を歩き始めた」とはたんにフリーの講演コンサルティング活動にて野球の江本君でも相撲の舞の海君でも同じ事、ビジネス界での注目を集めているとは笑止。その和田君がヤオハンの最後の大失敗に当たる上海で講演とは。せめて講演で稼いだギャラをヤオハンに卸したがために売掛け負債かかえ関連倒産せし中小企業にでも還元すべき。それにしても何故に和田君、西武の堤清二君、水野誠一君といった商人でありながら商売もできぬ商人がこうもチヤホヤされるのは何故か。昨日の報道にてインドの元盗賊団の女首領プーラン=デビ嬢が路上にて射殺されていた事を知る、『女盗賊プーラン』の主人公なり。慈雲山の鉱水の氷にてバランタイン21年を飲む。『メイプルソープ』読む。一昨日だったか『信報』が社説にてジェノバサミットと反グローバリズムをとりあげHardt & Negriの『帝国』より引用、この本を持出しサミットと汎球化を一面の社説で語る信報のセンスの良さに共鳴、ふと検索すると東京工大にてスペイン語、東京外大にてカルチュラル・スタディーズをする浜邦彦氏らが年内刊行予定(以文社)にてこの大著を邦訳中と知る、大業。