富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

七月一日(日)香港返還より四周年、97年のこの日の早朝が豪雨にも負けず劣らず地を洗うが如き横殴る降り荒み。熱帯性低気圧「ドリアン」にて警報三号。尖沙咀にて午前藪用。井上ひさし『ニホン語日記』軽く読了。藪用の面子にて昼Park Hotelの聯邦百楽海鮮酒家、百楽はPark Hotelの漢名にして聯邦とは旺角の聯邦酒家の店がここを任させていると察す、昨日朝の深水歩の料理屋に比べたら格段の差の點心、飲茶砂漠の尖沙咀にてはここは穴場。日本人ツアー五、六卓、昼の飲茶にて麦酒とかこれ如何に、と思えば紹興酒まで瓶が並び、點心の味付けは酒にどうしたって合わぬと思わぬか。午後カラオケに行くという連中と別れシャングリラホテルのカフェにて紙類仕事。朝より更に強豪な雨の中ジム。書斎東向きの窓、眺めはいいが遠くから横殴りの風をモロに受け窓枠の取り付け部分より強風に煽られた雨水が漏れシリコンにて応急措置。人気高き首相小泉君、ワープロで打てば「景気回復のためには改革をしなければならないのです」と何ら変哲のない文句が、小泉君が「景気、回復の……ため、には改……改革を、『しなければ』ならない、のです」と高倉健よりさらに拙劣な演技とセリフまわしで語ればヤンヤの喝采とは(呆)。同じ言葉を噛みしめでも大平正芳君は鈍牛と揶揄され小泉君は獅子とかこれ如何に。日記BGMは1978年のホロビッツ復活にてのラフマニノフのピアノ協奏曲三番とピアノソナタ二番はオーマンディ指揮のニューヨークフィル、酒はBombayのSapphireジン、ストレートにて。