富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

11月2日(木)気温が摂氏20度を下回り(華氏ではない)香港に寒波到来。この「冬」初のマフラー&コート小姐をMTRにて発見。それにしてもどうしても好きになれないのがMTRのここ数年の「ダサさ」である。香港を初めて訪れし81年、MTRのコンコースのきわめて洗練された空間デザイン、カラーコーディネート、抑制のきいた広告看板などに驚嘆したものだったが、ここ数年、殊に「返還になってから」、広告での利益獲得に盲進、とにかく隙間あらば広告を貼り、コンコースを店舗としてテナント募集と、野暮。美しさは抑制が必要であり、それで企業を維持発展できることこそ真の経営者に求められる手腕なのだが、MTRにはそういった品というものが欠如。今では歌舞伎町でも歩いているかのよう、だが歌舞伎町のほうが風俗としてトータルコンセプトがあるだけマシ。ことにMTR君と余が呼ぶMTRのキャラクターはあれのクリエータは極刑モノ。あれを見るたびに悪寒と嘔吐感。MTRが広告宣伝について抑制がきかなくなった最初は数年前の香港テレコムによる列車丸ごと広告と記憶。その傍らに半袖Tシャツの外鬼。三年前にBurberryで一目惚れして購ひし紅色のブルゾン、袖と胴回りのゴムが逝かれ、十年着れば一年HK$380はJordano並みと勘定、置地廣塲のBurberryに持ち込みalternationを依頼す。こういう点は一流点、何年の着込む顧客に対し懇切丁寧な対応。またもや尖沙咀は海防道街市の徳發。牛南麺を喰らう。牛南の肉質は香港一かもしれぬが牛南面としての完成度は上環は九記が勝る。麺もいい、が湯がとにかく茨城か福島のような塩辛い濃厚、あれは頂けない。