富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

QE II Cupでルーラーシップ優勝

fookpaktsuen2012-04-29

農暦四月初九。朝から大雨。新界、離島の降雨量甚だしき様子。紅雨警報発令。こんな日に競馬の国際G1とは……だが雨は次第に小降りになり昼前には日差しにかなり蒸す。競馬予想済ませ昼にジャスコの板長寿司に握り数貫つまむ。板長寿司といへば築地の初競りで有名だが鮪の赤身なんてほんとバカにできず、のHK一貫$20也(値段表)。時間は第3レース終はる頃で沙田競馬場への直通列車の運行も止み火炭站からのんびりと競馬場入場。第2レースで固めの単勝取り第3レースのスプリントカップ(香港G2)はリーディングシティに賭けたが一番人気のリトルブリッジ強し、でLCは二着。第4レースで、今日のメインレースQE II Cupで日本馬のルーラーシップ騎乗のリスポリ騎手が14頭だて12番人気(36倍)で一着。当然これは外したが今日のアタシは絶好調で第6レースから最終第10レースまで単勝一点買が5連勝で第3レースも含め馬券買つた9レース中6レース的中。QE II CupはハロンS氏から馬場が荒れゝばルーラーシップ有利かも、と聞いてゐたのが幸いしてアタシが珍しく日本馬に賭ける。まぁ天晴れな走行で最後の直線は伸びる、伸びるで二着のThumbs Upをば3+3/4馬身差と離しての勝利。リスボリ騎手のガッツポーズが素敵。一番人気のSweet Orangeは三着。チャドウィック騎手のカリフォルニアメモリーは寧ろよく頑張ったね、の5着。今季のダービー馬のFay Fayは十着で馬主W氏らのCollectionは最終コーナーまで4位につけてゐたが最終着でしかも34馬身差で、これはもう引退だらう。鳴り物入りで購入だつたが一昨年のデビュー3戦目の香港国際カップ2着が優秀で、その後はアタシも口取りに寄せてもらつた香港金盃(香港G1)の勝利が結果的に有終の美となつた。今日は単勝馬券しか買はなかつたアタシがこのQE II Cupだけは珍しく三連単に手を出す。ルーラーシップ軸にThumbs UpとSweet Orangeに流した2点馬券で見事的中。こゝまで当たるとかなり幸せ。アタシの場合、博徒ではないので勝つた分を転がしたり勝ちが出てゐる分を次レースで大きく賭けないので配当大きくはならぬが競馬の基本は「予想が当たる」幸せ、といふことで。QE II Cupのマスコミインタビュー取材終はつたS氏待ちで残り2レース残しS氏のホテル(大學)経由で粉嶺。聯和墟にある粉嶺吧でギネスビール一酌。かうした新界の昔からのバーってどこも本当に心地よい。客家料理の新漢記。Z嬢も遥々、路線バスで来て三人で夕食。昨日、大圍の張記国際洋酒で購つてをいた、アタシの好みで豪州はCape MentelleのZinfandel 03年飲む。16%とかなりアルコール高めで、客家料理の濃い味の肉料理にも(といつて注文してゐないが)負けない。S氏の話では皆さん結構、このジンファンデルがお好きなやう。
QE II Cupの表彰式で優勝馬の国歌吹奏あり君が代が奏でられ、それに合はせ斉唱しようとした日本人がゐたが前奏二小節だと思って歌い出したら前奏なしでミーソーラーソラに入って可哀想に。
▼失明維權人士陳光誠逃奔自由事件曝光,恰逢中國總理溫家寶到訪波蘭奧斯威辛( Auschwitz)納粹集中營參觀,並大發感想稱要借鑑歷史、「維護人的自由、尊嚴、安全和幸福」。有網民轟溫只管在外吹水,無視國內現狀,「自己的國家都快變成人人要逃離的集中營了」!(蘋果日報
▼武田清子『天皇観の相克』1978年について著者本人(御年94)が回顧(朝日、文化欄、国際版廿八日)。

 天皇制の相克(廃止か存続か)の帰結は、天皇人間宣言象徴天皇制となりますが、実は外国という鏡に映った日本の中の相剋だったというのが私の見方です。そもそも明治維新のシンボルとしての天皇観に対立があった。吉田松陰は「天下は一人の天下」と絶対主義的な天皇観であり、山県太華は「天下は天下の天下」と制限君主的な天皇観でした。
 明治憲法の起草者である伊藤博文の思想も二重構造でした。「万世一系天皇」は「神聖ニシテ侵スヘカラス」だから、天皇憲法も超える存在だと民衆には説く。他方で、政治家や民権論者に対しては、憲法は君主権を制限するものだという解釈を示す。これはその後、超国家主義である国体明徴運動と、民本主義大正デモクラシー天皇機関説とに分解していきます。
 二重構造の天皇観が、敗戦で連合国という異質の文化と出会い、民主化というドラマが始まりました。その時、連合国と共演した日本人は誰なのか。私は、天皇の側近だったようなオールドリベラリストではなく、大正デモクラシー天皇機関説インパクトを与えられ、民主化への希望を懐に持っていた一般民衆だったと思いました。そういう人たちが新憲法を支持した。

と。本来これが日本のconstitution、国のかたち、<戦後の國體>になるべきものだつたのだらう。これを体言されて陛下がなんとご立派なことか。

天皇観の相剋―1945年前後 (岩波現代文庫)

天皇観の相剋―1945年前後 (岩波現代文庫)