富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2016-04-09

農暦三月初三。曇。SCMPに16頁だてで“Japan Country Report”特集あり。アベノミクス崩壊の最中どうせ電通あたりの絡みで海外紙に折り込み広告。1面は晋三の経済政策と日本への香港からの留学生増といふ記事で2頁以降は全て!がお仕着せの企業広告で社長登場で会社紹介で没個性そのもの。相変はらず政府と企業の船団で代理店にお任せ……これじゃダメでしょ、もう。官邸で仕事しながらVPN噛ませて土曜といへばでTBSラジオ聞く。 永六輔のはずが土曜ワイドラジオTokyoはナイツになり午後は久米宏「ラジオなんですけど」は健在で、そのあと大沢悠里のゆうゆうワイド(月〜金)が昨日、30年にわたる放送終へたが(後続は伊集院光「とらじおと」)その翌日=今日から同番組が土曜日版でスタート。年寄りの口舌の良さでは久米宏も大したものだが大沢悠里はあのトーンだからか、もあるが昔とほとんど変はらず。早晩に北角。寿司加藤。F氏に招かれ香港大学で経済史、ことに香港と日本の関係史専攻されるL先生らと会食。戦前、日本から見た香港についての史料は台湾総督府や横浜正銀、商社といつた商売用の概覧はあつても社会、生活レベルでの記録に乏しいこと。これが南洋になると金子光晴的なロマンなど掻き立てられてゐるのに。上海のやうな魔都でもない。文藝春秋五月号読む。今更ながらの田中角栄再評価。
▼「政治の放棄は少数者の支配を許すことにつながる」ムヒカ・ウルグアイ前大統領東外大での講演(こちら)。

私たち人間にとって最も重要なことは何か。生きていることだ。いろいろなことができるという意味で「生」は奇跡に等しい。しかし、気の向くままに生きるのと、人生を方向づけながら生きるのとは全く違う。自然は私たちに特権を与えた。社会にコミット(関与)し、何かをつくるという特権を。それが文明を築いてきた。これから来る世界を、今ある世界よりもより良いものにしよう、という意志を持とうではないか。