七月二日（土）晴。ふだんかなり固いクッションの寝台に慣れてゐるのでこのソフィテルのクッションがかなり柔らかい寝台で腰痛。十月初五日街の南屏雅敘に朝餉。南屏雅敘なんて名からかなり優雅な茶荘想像するが狭い相席でオヤジたちが鳩まり煙草の煙と喧噪凄まじ。だが奶茶も焼きたてのパンも美味い。Ｚ嬢はコロアネまでバスで遠出。アタシはホテルに戻りプールサイドに寛ぐが朝食後の家族連れがじわ／＼と現れ日陰も徐々に狭まり客室に退散。昼まで読書。昼に部屋引き払ひ荷物預け出街。水尾坑街で久しぶりに何といつたか名前失念の古い小さな土葡餐庁に昼を食さうと思つたが「このあたり」を通り過ぎ塔石広場に着いてしまひ復た戻るも猛暑に食肆の名が嘆番杯「珈琲」だとは思はず（Cozinha de Armando、禮記雪糕の二つ隣り）近くの坤記に土葡菜を食す。舊法院大樓で開催中のExposição Anual de Artes Visuais de Macau 2011なる視覚芸術の展覧（acui）を見る。澳門芸術節の一環で地場の芸術家の展覧会だが作品より舊裁判所の方が荒れてゐるが見学価値あり。隣のPavillion超級市場でモスカートワイン二本調達。セラド広場に近いホノルルといふ珈琲屋。読書。葉書を数枚綴り中央郵便局より投函。昨日に続き果欄街の洪聲椰子ココナツの雪糕頬張る。ホテルに戻り荷物受け取り碼頭行きのシャトルバスに乗ろうとすると長蛇の列で外に出て路線バス待つがこれも満員。下手に待つてゐても埒があかぬ、と碼頭とは方向違ふが碼頭行きで始発の出る媽閣にバスで向かふ。生憎、ちょうどバスで出てしまつたアト。フェリーの時間まで40分ほどで際どくなつたが丁度、ポンテ16のあたりでは見当たらなかつた空車のタクシーあり幸ひ。夕方のフェリーで香港に戻る。晩にひやむぎを茹で食す。
▼昨日の七一恒例となつた香港特区成立記念デモは主催者側発表で22万人参加。警察は４〜５万人とするが調査機関の非公式発表の６〜７万人が確かなところ。いずれにせよ2004年以降で最高の参加者数。政府総部へのデモのあと従前は政府敷地内に座り込みなど盛んだが今年は社民連の組織する民間力量で若者が血気盛ん。中環で中国銀行（舊樓）前や立法会周辺の路上に座り込んで交通渋滞。警察が芥子スプレーや実力行使でデモ隊排除に出て（予定調和的に？）混乱が深夜に及ぶ。
▼昨日の香港特区成立記念日。早朝の公式の記念式典（カクテルパーティ）で行政長官・文革曾が「慶祝特区成立10周年」と凡ミス。14周年が正解。そのあと中環で慶回帰嘉年華なる市民（といつても親政府のお仕着せ、の）集会あり政府高層がカジュアルウェアで参加。文革曾に似合はぬ派手なスニーカーはRoobokの1997年香港回帰記念の限定版の由。何を意気込んでゐるのかしら。
