甲辰年十月初三。摂氏9.7/21.2度。昨日の大雨から一転しての快晴。朝起きて須磨帆を見ると常磐線が品川〜取手駅間で始発から運転見合はせの由。藤代〜取手駅間で踏切から線路に自動車進入し線路上で横転どころかひっくり返し。しかも下り線の線路が歪曲したとか。自動車を撤去するにも踏切の道路上ぢゃないのでかなり梃子摺つてゐるやう。
今朝は水戸0810発の特急に乗車予定。平を0702に始発なのだが定刻になつても未発。1時間先発のひたち2は水戸を7時過ぎに発つたあとに大幅な遅れ。次のときわ58は高萩始発で品川に向かふはずが途中の勝田止まりで運行中。(これは後でわかつたが)下りの仙台行きひたち3が品川始発で運休になつたため上りのときわ58を勝田止めにして編成をそのまゝ定時0925勝田発で仙台行きとする算段。では勝田発で仙台行きにするほどの需要があるか?といふとさにあらず、それが1228に仙台着で折り返しに1416仙台発のひたち22に用ゐないと、その仙台発の特急が運休になつてしまふ為なのだらう。かうしたダイヤ調整は本当に興味深いところ。閑話休題アタシと家人の乗る予定のひたち4は約1時間遅れで運行中。先発の列車はそれ以上の大幅遅れや途中駅での運休措置。午前9時に当該区間の復旧だといふ。水戸駅のマクドナルドに初めて入つて朝食をとり0916に66分遅れで水戸を出る。これで東京から新幹線の乗り継ぎだつたり羽田発のフライトだつたら完ぺきにアウトであつた。今日は午前中は二人で巣鴨に出て六義園を抜けて東洋文庫を訪れる予定だつたので、ちと残念だがこれを本日はあきらめるばかり。
上野で国博の「はにわ展」のチケット(期日指定なし)もあつたので、それにしようか?とも思つたが二人ともお互い午後は予定ありで時間不足。どうせなら2時間遅れてくれゝば特急料金払ひ戻しなのにね、なんて呑気なことを言つてゐたら乗つてゐた特急は先行するはずであつたときわ58が運転打ち切つたことでときわ停車駅の友部、石岡、牛久、龍ヶ崎、柏にも臨時停車。土浦の手前でだつたが終点を品川から上野に変更と車内放送あり。特急券は水戸から東京駅までだつたので終点が上野になれば運転打ち切りで払ひ戻しかも(これについて後述)。結局、時間が中途半端でアタシが銀座にでも出て『銀座百点』今月号でもどこかで貰はうか、といつたら家人が銀座ヨシノヤで黒のウォーキングシューズを見てみようかしら、といふので上野から有楽町へ出て銀座でヨシノヤへ。銀座百点もヨシノヤで入手。銀座百点とへば連載の「銀座俳句」の選者・睦郎先生が文化勲章受賞されてしまつた。花椿通りの月光荘画材店へ。ほんと偶然なのだが昨晩、家人のピアノの譜面台にあつた、きれいな赤の表紙のスケッチブックが目に止まつた。スケッチブックをコピーの楽譜スクラップに使つてゐたもの。それが銀座の月光荘オリジナルのスケッチブックなのださう。月光荘は知つてはゐたが未踏。次に銀座に出たときに、と思つたが翌日に。黄色の4Fと0Fサイズを買ひ求める。
ヤマハ銀座店に行くといふ家人と別れ月光荘画材店の向かひのうどんや(銀座木屋)できつねうどん啜る。新橋に出て国電で飯田橋へ。国立能楽堂。
友枝會。昭世先生の能〈隅田川〉。昭世師も年齢(84)で動きも謡も、まるで舞踊で晩期の大野一雄のやうな世界。そこで松田先生の笛がまことに演出の要に。野村萬の狂言〈重荷〉。萬師はどんな狂言もすべて萬ワールドにしてしまふ凄み。友枝優人の能〈殺生石〉。国立能楽堂の中庭のミヤギノハギが野趣そのまゝに伸び放題で2.5mほどになつてゐた。菩提寺の墓地のミヤギノハギも秋の彼岸のあとどうなつてゐることか。
東京駅で家人と構内で待ち合わせ。LINEで黙ってこの画像を送ると家人が構内のはせがわ酒店前に現れた。
上述の「運転打ち切りになつた場合の特急料金」について。水戸〜東京駅間の特急券をもつてゐたのに上野で運転打ち切りになつたので特急料金払ひ戻しありか、と期待したが戻らず。
理由は『きっぷのルールハンドブック三訂版』で確認したところ「東京行きが上野で運転打ち切りになったとき」など払ひ戻しにならない「例外」。特急料金等の払ひ戻しは「元の料金の額と打ち切り駅までの額に差が生じた場合の差額のみ」。で東京までの特急券をもつてゐても上野で打ち切りとなつたところで元の料金で差額も生じず上野〜東京駅間など国電で容易に移動できるのだから。これは例へば東京行きの上りの東海道新幹線が品川で運転打ち切りになつたときなども同様だらう。品川駅まで運んだのに特急料金の払ひ戻しなど対応できるはずもない。この『きっぷのルール』は今日も東京駅構内のブックコンパス(書店)に店内に入つてすぐの鉄道/旅行関連の書架で平積みになつてゐたので、けっこう売れてゐるのかも。
本日は文化の日。昭和21年のこの日に日本国憲法が公布されたことに因む祝日だなんて国民のどれくらゐが覚えてゐるのかしら。改憲機運が高まると何かしらの「神の作用」が働く。1994年の今日、読売新聞が改正憲法の草案を発表。ナベツネの生きてゐるうちに改憲を、が社是か。憲法改正といふと自民党の党是でお題目化してゐたものが国民の間にも現実の状況に即した憲法改正があつても良いのでは?の認識高まり世論調査でも改正賛成が過半数超となつてゐた。それが晋三の首相就任で憲法改正に不安が付き纏つて改憲反対で反対が過半数を取り戻した。そして自公や改憲勢力が国会で2/3を占める議席数となり「環境権」だとかをネタに改憲も近いか、と思つたら今回の選挙での自公過半数割れとは。戦後の日本は「改憲させない」何かの力が働いてゐる。
(衆院)3分の2割れ改憲機運 自民は政権安定に手いっぱい:時事