甲辰年七月初六。 高田先生がラジオ(ビバリー)で永六輔の声色で「八月は……」の句を紹介してゐた。本日、長崎原爆の日。
もう使ひきつたと思つたスキンケア用品でもチューブから丁寧に穿つてみると、まだこんなにクリームが残つてゐること。これで10日分以上はあるだらう。
西瓜と南瓜それに冬瓜。東と北に瓜はなく春夏秋も瓜がない。
『週刊読書人』最新号を読む。そこ/\学籍があつても社会のなかでうまく立ち回れず、社会からひどい目に合はせられてゐるのに自分たちが「だらしないから」とされ(この立場論には違和感を感じるが)、まるで社会から抹殺される感のある弱者男性としてのが氷河期世代なのださうで、その世代にある評論家の藤田直哉とルポライターの安田峻俊の対談「SNSの功罪、2ch的文化再検討の必要性」を興味深く読む。この対談は藤田が最近『現代ネット政治=文化論 AI、ミソジニー、ゲーム、陰謀論、アイデンティティ』(作品社)上梓したことに合はせてのもの。団塊の世代やバブル世代は収入の核さがあつても世代内の関係性はわりとフラットだつたが今は負け組は家も子どもも持てず格差にとつて生活空間も完全に分断され雇用が正規の非正規に分けられたことで自己責任論が内面化された。さういふ彼らがSNS空間に向かふのだが初期の2chは揶揄だとか諧謔のそも/\はお笑ひ文化の延長だつたものがネット右翼や行動する保守といふユーモアから遠い集団となりネットを飛び出してみると本来の保守とは異なる本気で排外主義を目的に言葉を発し始めたり。再生することのないタコ壺のなかは生き地獄であるとすら思へた。
▼昨夕の日向灘震源とする大地震で気象庁が初の「南海トラフ地震臨時情報」発表し巨大地震注意呼びかけ。これを受け東海道新幹線が減速運転となり神奈川の平塚の海水浴場まで閉鎖とは。災害の備へは大切だがいつくるかも前兆もない災害はいくらでもあるわけで、この「巨大地震注意」を寺田寅彦だとか『日本沈没』の田所博士(小林桂樹)は何う思つたかしら。こんな大災害予兆で利するのは自民党でせう。もし政権交代なんてあつて大地震が起きたら……「あの」民主党政権下で東日本大震災があつたときのトラウマで「大災害対策と復興は自民党でなければ」となり裏金党不信は解消れるかもしれない……そんなことを考へて燈刻にハイボールを飲んでゐたら午後7時前に地震で神奈川県西部震源でM5.3の地震で震度5弱。海水浴場閉鎖の平塚は震度4を記録。今日の地震で巨大地震注意呼びかけが俄然、現実味を帯びたと感じられたかも(実際に日向灘の地震との関連性は低いさう)。