甲辰年六月十五日。気温摂氏25.0/34.4度。快晴。あまや座(瓜連)*1で“Mrs. Kurunaz vs. George W. Bush”を見る。911(2001年)の1月後に旅先のパキスタンで「タリバン」の嫌疑かけられ悪名高きグアンタナモ収容所に身柄拘束された息子を救出しやうと奮迅する母、トルコ系のクルナス一家の物語(実話)。法治の理念、基本を2時間たつぷりと見せてもらふ。この母役をMeltem Kaptanが好演。ドイツ生まれでコメディやテレビなどで所謂「タレント」で人気あるが映画はこれがデビュー作で初主演。それが第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(主演俳優賞)を受賞である。
映画のあと昼どきで今日は水戸に戻る途中で国道118号線沿ひにあるサッポロラーメン(那珂店)に入る。この店の開業は昭和40年代のはず。R118を通るたびにいつも目に入るサッポロラーメン屋で一度入りたいと小学生の頃から思つてゐたが今日やつと入ることができた。開業した当時はR118のアスファルト舗装工事が続いてゐた当時でウチの車はスバル360であつた。こちらは自宅と棟続きの店舗で80代後半?のご夫婦が営んでゐる。味噌ラーメンが期待よか美味かつた。開業が50年前以上だとすれば当時30代だつたご夫婦が、この年齢か。水戸に戻り市民会館から芸術館に道路を渡らうとしたら北西から俄かに黒雲が接近中でパラ/\と大粒の雨が降り出すなか芸術館に飛び込む。このあと芸術館の劇場内にまで雷鳴どころか天井に雨音、38mm /時間の雷雨で水戸に大雨警報発令。
柳家三三師匠の独演会@水戸芸術館。帰国から年1度で楽しみにしてゐたが今年は1月に続き二度目。アタシはイイノホールでの独演会(5月17日)も伺つたので今年三度目。
三三師匠は相変はらず?マクラの話がまとまらない、といふかボヤキ、ツブヤキ程度なら師匠も気軽だらうがマクラで通すやうなことは好きぢゃないのだらう。師匠(小三治)のあのマクラ見てきたら、もう飽食気味かもしれない。少しずつエンジンの調子良くなりマクラからさらっと本噺に入ると水を得た魚で、まぁ相変はらず流暢に噺が進む。
本日の題目も、茨城なので筑波山といへば、の「蟇の油」から始まり(蝦蟇の油の口上が見事)続けて「阿武松」は七月場所(名古屋)にタイミングが合ひ中入り後の「青菜」も、まさにこの季節の噺。それにしても映画「青菜」で植木屋に出す青菜が、それがこの噺のオチに絡むのだが「鞍馬から牛若丸が出でまして名も九郎判官」「さうか、では義経にしておけ」に今どき客がどれだけピンと来るのかしら。それにしても毎回、独演会で三三師匠本人が手書きの題目がほんとうにさらりと達筆で感心させられる。