富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

石岡瑛子Iデザイン@茨城県近代美術館

衆院補選東京15区/ 島根1区/長崎3区いずれも立民勝利 自民は擁立見送りも含め選挙区含め議席失う | NHK

島根ですら自民敗北で長崎も維新候補伸びず、までは想定内だが東京で混戦かと思ひきや5万票近く獲り時点(須藤元気)から5位と伸び悩んだ乙武2万票までをこゝまで引き離すとは。


f:id:fookpaktsuen:20240429200801j:image

f:id:fookpaktsuen:20240429200756j:image

f:id:fookpaktsuen:20240429200758j:image

それでも民主党はこれで勢力劣勢から反転して……なんては喜べない。

補選3勝の立憲「今回は敵失」 次の衆院選、維新との調整に不安:朝日新聞

いつも良識ある有権者たちは「自民党にはお灸を据ゑてやつた」程度の意識しかない。

辰年三月廿一日。気温摂氏14.9/25.4度。晴。昭和の日。昭和末年に生まれた子が今年満35歳。アタシにとつては昭和に「明治生まれ」と聞くような感じ。


f:id:fookpaktsuen:20240429133050j:image

f:id:fookpaktsuen:20240429133053j:image

千波湖まで散歩に。途中、集合住宅の解体現場は日本原研の梅香住宅。水戸市内各地に原研の社宅があつたが今も残つてゐるのは鉄炮町住宅(水戸市五軒町1)だけかしら。原研は東海村日立製作所常磐線でいへば水戸以北の勝田、佐和、大甕、常陸多賀、日立にあつたが水戸でかなり土地を買ひ占め社員に分譲などあり。水戸市街に居住させ子どもに茨大付属小中、公立でも三の丸と五軒の両小学校から水戸二中といふ教育環境の機会提供が必要だつたのださう。原研と動燃はかなり規模縮小され日製も茨城偏重がなくなつた。千波大橋の上から眺めると千波湖に対して湖畔の桜川の水位がかなり上昇。大雨によるものではない。桜川が那珂川に合流する前の水門で水位の調整がされてゐるのだらう。その水門がなぜ設置されてゐるかといふと江戸時代初期に設けられた備前堀水戸市HP)は景観ではあるが灌漑用水路。その備前堀に用水を送るには堀よりも水位の低い桜川の水位調節が必要となる。これについては水戸市長がブログでよく説明されてゐた。

備前掘通年導水及び歴史景観づくり | 高橋やすし「水戸市長の安心水戸ふるさと日記」

この時期なので稲作で田植えもあり梅雨の雨季になるまで導水が必要となることと、この桜川の水位も関係あるのかしら。


f:id:fookpaktsuen:20240429133005p:image

f:id:fookpaktsuen:20240429133009j:image

茨城県近代美術館。同美術館で一人のアートディレクターをテーマとした展覧はこれが初めて。石岡瑛子といへばアタシらの世代にとつては資生堂の衝撃的な前田美波里の太陽の下での褐色の肌であり70年代の西武のPARCO、黒澤明の晩年の映画である。だが今回の展覧で石岡瑛子の関与は山本海苔店の海苔缶、AGFのインスタントコーヒー(MAXIM)から角川文庫と『野生時代』それに石岡の晩期にはTOKYUの紙袋までだと知つて驚いた。それにレニ=リーフェンシュタインのアフリカ土人の写真集『NUBA』も日本での仕掛け人は石岡玲子。あの写真集をアタシが見たのは16歳の頃だつたか渋谷パルコにあつた書店(リブロ)にて。衝撃的なアフリカの裸族の芸術的ともいへる画像に頭がくら/\したほど。当時の10代には渋谷パルコ、東急ハンズが楽しくてお昼は壁の穴のパスタか名前失念のカレー屋だつた(百軒店のムルギーに非ず)。

それにしても今回の展示で最も目を奪はれたのは石岡玲子による広告版下へのダメ出しの指示の精緻さ。資生堂のホネケーキ。当時300円。ホネケーキの「ホネ」が奇妙と子どもながらに思つたが実際に母のものだつただらう現品を手にしたら“HONEY CAKE”とあり。ハニーを「ホネ」とした語感にはかなりあばらかべっそん。石鹸でケーキ?も不思議だつたが英語教室の先生にケーキには塊の意味もあるのだと教はつた。
“a small flat object made by pressing together a soft substance”(C.D.)で“a cake of soap
なのでハニーの塊りのやうな石鹸。それにしてもホネケーキはやはり今でも音の違和感が新鮮。閑話休題その出稿広告への石岡玲子のコメントがまことに細かいのだが字も線も美しく思はず時間をかけてきちんと全部読んでしまつた。大型連休に入つてゐるのだが展覧会は閑散としてゐた。

f:id:fookpaktsuen:20240429133228j:image

羽仁進監督の映画『Mio(妖精の詩)』(1971)のアートワークも石岡瑛子。畏友と呼んで良いかしら羽仁未央のあどけない表情を見た瞬間、涙が出た。

Mio (Mio Hani) 1/8 [ITA] - YouTube


f:id:fookpaktsuen:20240429133359j:image

f:id:fookpaktsuen:20240429133402j:image

美術館で視覚と能が刺激されたからかしら美術館の前庭の桜の木も「捩れ」が表現作品化してゐた。

f:id:fookpaktsuen:20240429195820j:image

県立美術館から市役所近くのカレーの「カルマ」へ。大型連休中の月曜お昼で開いてゐるかしら?が開いてゐた。ここ3回くらゐ閉まつてゐたものだから。

f:id:fookpaktsuen:20240429195823j:image
食べログのカレーの100名店(東日本)だつたとは。見た目地味だけどきちんと美味しい。キーマカレーは中辛とあるが本当にきちんと辛い。香辛料に風味といふものがあつてカレー毎にみごとに味つけとなつてゐる。県近代美で石岡玲子のあとカルマのカレーはかなりお勧め。脳がかなりよくイカレる。

f:id:fookpaktsuen:20240429195828j:image

水戸駅ビル(OPA)。OPA!は開高健とは何も関係ない。家人がDAISOで買ひ物する間、階下のガチャ/\の森で時間潰し。100円ショップは150円ショップにはならないがしつかりと中身の減量で100円維持がされてゐた。


f:id:fookpaktsuen:20240429202830j:image

f:id:fookpaktsuen:20240429202827j:image

明日が「燃えないゴミ」の日でゴミを整理してゐたらウヰスキー(ブラックニッカ)のキャップが5つもあつた。1週間から10日に1本は飲んでゐるのか。開高健ほどは酒を愉しんではゐない、はず。

吉行淳之介&開高建[対談]美酒について〜人はなぜ酒を語るか(新潮文庫)

榴槤でグラスをきれいにしてゐてシェリーグラスもだつたがカクテルグラスもずいぶんと出番がないまゝだつた。なのでドライマティーニを自分へのご褒美にお出しする。

皇位継承に「危機感」72% 女性天皇容認は90%:東京新聞

わが国には一木一草に宿るほどまで「天皇制」しかない。小林よしのりではないが愛子さまにわが国の未来を託すしか選択肢はないだらう。弟宮家への皇位継承は何うやらあまり望まれてはゐない。