富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

侍J決勝進出

癸卯年二月晦日。気温摂氏6.8/20.1度。薄曇。春分。朝からテレビではWBC野球の準決勝で対墨西哥戦が始まり見てはゐたがレフトの方角が悪いやうで日本の分が悪くアタシなんかが応援もせず観戦してゐるのは縁起も悪からうとテレビを消す。家人と出街したが心なしか外を歩いてゐる人も少ないやう。暫く歩いてゐたら「うぉー」といふ叫び声がどこからか聞こえてきて何かと思つたら同点に追いつき日本の反撃が始まつたやう。彼岸で神崎寺墓参。春分の日だといふのに参拝の自動車は境内の駐車場に停められるくらいの台数でみんな野球中継を見てゐるのかしら。偕楽園東門前の〈門のまえ〉で早めの昼餉。日本が逆転でサヨナラ勝ちしたさう。お祝ひで昼酒。天ぷらそばの海老天を肴にサッポロ赤星と清酒一品。

九回裏1点を追ふ場面で大谷の二塁打、次の四球で三振様となつてゐた村上が適打で2人生還して逆転でサヨナラ勝ちだつたのださう。佐々木朗希投手は3ラン本塁打を浴び、この試合負けたら自責のつらい立場だつたが勝利に帽子の下で涙だつたと聞く。

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偕楽園から千波湖を歩く。もう桜が随分と開花して大きな莟の桜もあと数日で満開となるのだらう。明日から閏二月。閏月のある年の気候は不順だといはれるが今年は例年にない暖冬から初夏の到来も早いのかもしれない。千波湖周辺、桜川は市街地にこれだけの公園があるのだから水府はなかなか風光明媚な土地だと思ふ。だが市街の台地の南側ばかりがかうして親しまれるやうになり台地の北側の那珂川の方がすつかりマイナーになつてしまつたのがまことに惜しいところ。昔はそちらのほうが水運もあつて栄えてゐたのだが。

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茨城近代美術館。速水御舟展

速水御舟(1894〜1935)は近代の日本画で(といふか日本画というジャンルができたのこそ近代なのだが)写実どころか細密描写とすらまでいはれ確かにその通り。だが例へば御舟といへば代表作の〈鍋島の皿に柘榴〉でもアタシは鍋島の皿の正面の「歪み」なんか気になつてしまつて。

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むしろ大正末の「竹」や「蟻」を描いた水墨画こそ精緻で墨の濃紺だけでこれだけ描けるものかと驚くほど。そして今回の圧巻は昭和初期に横山大観らと渡欧のときの旅の絵で「埃及風俗図巻」はこれまで各場面毎に分割され額装されてゐたものを近年また元の画巻に修復され、その展示もあり。

(記者解説)日銀「10年の宴」後始末へ 「社会実験」失敗、負の遺産どう道筋:朝日新聞

最初から黒田総裁がクロなのは明白。それを放置しておいて退任で苦言しても負債は戻ってこない。

「信用できないなら質問するな」と堂々と宣う大臣。日本の政府のレベルは今やここまで堕ちた。先進国で、ここまで悲惨な状況はなかなかない。恥ずかしすぎる。問題は、それでも国民がニコニコ笑っているか、ということ。最後に一国の政治のレベルを決めるのは国民である。皆が刮目しなければならない。(小沢一郎