富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

癸卯年二月初五

気温摂氏1.3/12.2度。曇。高田文夫先生〈ビバリー〉聞く。ゲストはビートきよし師匠。自分の存在がなければ相方(たけし)の大成はなかつたといふ物語秀逸。これぞ話芸。これで小腹が満たされたあたりで高田先生が、はい、では曲は「雨の権之助坂」!と打ち切りもタイミング見事。きよし師匠はヒトが良いから金を貸しては踏み倒され1億円の借金のときは貸主がその筋で怖かつたものゝ返済計画をまとめたら、ちゃんとキャバレーまわりの仕事など提供してくれたといふのもあの時代の美談。最後に何かリスナーに一言、で「何か仕事あったらお知らせを」だつて。

NHK MUSIC SPECIAL 高橋幸宏 創造の軌跡 - NHK

YMOといへばアタシにとつては初めて入手したばかりのウォークマン。ヘッドフォンをするのに似合ふテクノカットYMOをアタシが始めて知つたのはNHKのニュースセンター9時(磯村尚徳)がYMOを取り上げ、取材で「なんで打ち込みで演奏なのか」といふ質問にキーボードで同じパターンのフレーズを続けて弾いてみせ、間違つたところで「ほら、こうなるから」で打ち込みなのだ、と。そんなのウソに決まつてゐるのだが、それを朴訥な感じでやつてみせたのが幸宏さん。アトになつて、あのあまりにリズムのしつかりしたドラムがYMOサウンドでどれだけ重要だつたのか、と認識したときにはもうYMOの活動は終つてゐた。映画〈四月の魚〉も不思議なユキヒロワールド。美味しいものを食べてステキな服をきて快適な暮らしをすることの大切さ。それをするためには実はきちんとした方針があつて何か絶対に許せないものには限りない反対の精神があること。


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城端の郵便局から出したハガキが届く。このポスト型絵葉書を購入して風景印を請ふと63円切手を出される。この絵葉書は定形外で120円切手なのだが郵趣家の多くは風景印押して貰つて御朱印のやうに持ち帰るため風景印を押す最低料金(63円)の切手。120円切手を求めると「投函するのか」と判る次第。風景印を押す最低料金といふのも面白い規則だが、さうでもしないと「1円切手貼つて風景印押して」が発生してしまひ業務に支障が出るので定型ハガキの料金に決められてゐる。

(シリーズ:選挙制度改革の残像①) 田中秀征「劣化招いた小選挙区制」山陰中央新報

共同通信から地方紙に配信の特集記事。まことに小選挙区制は戦後日本政治の諸悪の根源となつた。これが自民党ではなく細川連立政権のとき。秀征先生によれば細川の殿が自民党に押し切られた形での小選挙区制実現であつて、それに民主党政権交代のときも消費税増税を呑まされてしまつたと思ふと自民党がいかに野党時代に悪知恵を働かすことに巧妙かの証左。この選挙制度改革も消費税増税も非自民による瑕疵で「やはり任せられるのは自民党」となる。いずれにせよ日本の政治のレベルの低さなのだが。

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