富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

癸卯年正月廿日

気温摂氏▲2.9/3.4度。首都圏で東京23区にまで降雪の警報まで出たが北関東まで雪は上がらず雨模様(24mm)。

(NHKスペシャル)渡辺恒雄 戦争と政治~戦後日本の自画像~ | NHK

好評だつたナベツネ番組で100歳への途でアップデートかと思つたら2年前のこれの再放送。1月に新潮社より、この番組のインタビューをベースにした『独占告白 渡辺恒雄』上梓されたための宣伝かしら。けして保守反動右翼に非ず。日本を戦争への道に進ませてA級戦犯祀つた靖国神社の嫌悪。反戦思想。徹底したリアリストで「国民を間違つた方向に向かはせてはいけない」といふ自負(かなり己惚れでもあるが)。ジャーナリストでありながら自民党の権力に近すぎるといふ批判あるわけだが、あれだけ介入してゐないと危なげな政治の軌道修正ができないとする。

これについて代々木はこの党員除名を決定(6日)

日本共産党「党首公選」導入主張の党員除名「党規約に違反」朝日新聞

朝日と毎日新聞はこの党中央の決定について反論を社論にしてゐる。

(社説)共産党員の除名「国民遠ざける異論封じ」朝日新聞

(社説)共産の党員除名「時代にそぐわぬ異論封じ」毎日新聞

代々木の党中央委員会としての正式な反論見解はこちら。

 党政治部長・中祖寅一(朝日社説に答える)「結社の自由」に対する乱暴な攻撃

志位委員長記者会見「松竹氏をめぐる問題についての一問一答」

さらにこの山下副委員長の記述ががかなり細かく党の指導部選出方法について説明をしてゐる。

 山下芳生「日本共産党の指導部の選出方法について」

党としての問題は党員が党内部の案件を党内での検討を求めず党外に持ち出し問題としたことで党員として由々しき行為ゆゑ党規則に拠り除名。党幹部の推挙に当たつては党内できちんと民主的な手続きがとられてゐて党の総意として幹部選出がされてゐるとする。それに疑問があれば党員なら党に訴へるべき。そこでもしこの問題を俎上に載せた場合、党が何のやうな対処をするのかは不明。それが訝しいからこの党員は党外に持ち出したのかもしれないが。代々木は朝日や毎日の社説による「攻撃」を憲法が保障する「結党の自由」への攻撃だとする。代々木は戦前、党が非合法化され事実上の解党の弾圧を受けた過去があるから、このやうな党への攻撃に過剰なほどの反応。また党内で異論が出ることでセクト主義や分裂など左翼にありがちな混乱が生じるから「民主集中制」なる不思議な制度を採る。これがスターリン主義的な独裁になるのでは?と外部は危惧するが党の総意としての判断であり党幹部も集団の中から集団によつて選ばれた者であり独裁(中共習近平体制のやうな)があり得ないシステムなのだとする。我々が心配するのは、ではかりに代々木が政権をとつた場合に、この民主集中制などのシステムや党規が国家に適用されないのか?といふこと。異論を何う扱ふのか。代々木はあくまで党のルールは党を維持するためのもので国政などに参与した場合など現実的に対応するとしてゐるし党員でなければ党外からの悪口雑言罵詈讒謗も反論するまでで欠陥の少なくない「民主主義」も大切として憲法を擁護する姿勢をとつてゐる。まだまだよくわからんが恐らく代々木が政権とかから遠いところにあるまゝだからで一度、もう少し政権に近づけて実際のパフォーマンスを見てみると面白いかもしれない。