富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

元宵

昨晩、常磐線運休で松戸に戻れずホテルに一泊したI君は今朝、水戸を0626に発つ特急(ときわ)に乗車できたとLINEで一報あり。その直後にJR東日本からのLINEで常磐線は人身事故の影響で土浦〜品川で運転見合せと。正常なダイヤで動いてゐるときのほうが珍しくないか、常磐線
癸卯年正月十五日。元宵。気温摂氏▲1.0/10.9度。快晴。晩に元宵の月が東の空に上がるのを愛でる。
ピーター=バラカンさんの番組は毎週ほとんど追悼特集。誰か彼かミュージシャンの訃報。誰だかリスナーがコメントしてゐたが自分たちが聴いてきた音楽が60年代から70年代だから当時活躍した彼らが長生きしたとしてもちょうど寿命になつてゐる、と。確かに。YMO高橋幸宏に続き鮎川誠も亡くなり昨日のNHKの番組ではYMOに鮎川誠が参加したデイトリッパーをかけてゐた。今日のインターFMの番組には4歳からYMOを聴いてゐるといふ11歳の少年からもメッセージあり。彼のリクエストはテクノポリスだつたが「バラカン方式*1」用ゐられ「もうそんなにYMOを聴いてきたならそろ/\次は」とバラカン氏がかけたのはアルバムBGMから「バレエ」。YMOが所謂テクノから次の次元に移行しての完成形のやうなアルバムなのもわかるしタカハシユキヒロらしいサウンドではある。だがこれをかけたのはバラカン氏自身の作詞(補詞)といふこともあるが何だか創作バレエのチケットプレゼントがあるから、といふ理由。バラカン方式もちょっとやりすぎではないかしら。

ムーミンとトーベ・ヤンソン: 自由を愛した芸術家、その仕事と人生

ポール=グラヴェット『ムーミンとトーベ・ヤンソン』(河出書房新社)読む。

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副題「自由を愛した芸術家、その仕事と人生」の通り幼少期からのトーベの創作について丁寧に語られてゐる。ナチスドイツの支配下にあつたフィンランドで抵抗を何う創作で表現するか。いつも弟とは哲学的討論(口論)で1930年に夏の家滞在中にトイレに書かれた落書きに「スノーク」つまりのちのムーミンが現れる。

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近年の大河ドラマは今回(どうする家康)もさうだが初回は見てみるがアトが続かない。何だか。カラーでよみがえる!大河ドラマ第1作〈花の生涯- NHKを見た。

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当時、水府ではドラマ放送の当時(昭和38年)旧制水戸高校出身の舟橋聖一(このドラマの原作、生まれは東京の本所)がヿもあらうに彦根の井伊大老を主人公にしてといはれたのだが視聴率は平均20.2%、最高視聴率32.3%の金字塔。今回かうして見てみると何とも当時ちょうど半百の紀尾井町松緑Ⅱ)の風格。佐田啓二はこの翌年に早逝。淡島千景がテレビでこゝまでやるかの演出で廓に出入りする妙齢なる三味線の師匠を好演。助演の下條正巳も良いが老家老役の中村芝鶴(新駒屋)が何とも適役。さてこれから何んな時代の幕開けか、庶子で32歳まで「部屋住み」であつた直弼の不思議な笑みで第1回は終ひ。当時の直弼は國學を学び茶道(石州流)も精通してゐたさう。今晩のお茶請けにはとらや御殿場店の四季の富士をいたゞいた。

*1:リスナーからのリクエスト(アーティストとその曲)に対して、その曲の原曲やカバー曲ほかリクエストのアーティストに拘らず勝手に別の選曲すること。