富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

観世会正月定期能

壬寅年十二月十二日。気温摂氏▲4.3/10.3度。これくらい寒くて快晴だと常磐線に乗ると朝方は地平線の雲も失せて遠くの山並みまではっきりと映り那須連山から日光の男体山赤城山まで見えて何よりも筑波山がじつに美しい。そして取手から利根川を渡るときに富士山もくっきり。今年の初筑波、初富士となつた。日暮里で尾久の車両区から来たのであらう東京駅11時発のサフィール踊り子号と並走となる。


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正月三日は昼食難民必至でコンビニで何か買つて立ち食ひ覚悟だつたが銀座6の洋食「あづま」が開いてゐて名物のハンバーグいたゞく。こちらは必ず「最初はデミグラソースおかけにならず一口お召し上がりになつてください」と給仕がいふがお肉の味付けと肉汁だけであたしには十分でデミグラソースは手をつけずお返ししてしまつた。若松で今年の初豆かん。観世能楽堂観世会の正月定期能。御宗家〈翁〉に続き能〈竹生島〉でそのまゝ狂言〈末広がり〉に入る番組。末広がりも踊りまであり囃子方も3時間15分の長丁場大変なことだが客も〈竹生島〉終はつたところですでに2時間40分程過ぎており年寄りも多いのでお手洗ひも我慢できぬか狂言の始まるところで席を立つてしまふ客少なからず。〈末広がり〉は大倉彌太郎と章照君親子でおかしく頑張らうとするところでまことに残念なこと(狂言大藏会)。桜雪師休演。仕舞八番のあと能〈羽衣〉。シテ寺井栄。囃子方は松田先生の笛に鼓の大小が亀井実、曽和正博で太鼓が小寺佐七師の代演で真佐人。こちらの囃子方はずいぶんと安定してゐて羽衣の舞も松田先生リードでじつに面白く見聞させていたゞいた。

数寄屋橋サンボアでハイボール2杯。最近のパターンではもう少し時間が早ければこのまゝロックフィッシュだが今日は桜雪師の独吟(東北)が欠けても終ひは18時10分で少し遅い。軽く蕎麦でもと思つたがよし田も泰明庵も今日は休み。東京駅構内の蕎麦29東京が駅そばとしては結構イケるので常磐線の特急の時間までにそこでかけそば。今日の常磐線は朝の上りは帰省から東京への戻りで爆満だつたが帰りの下りは40%程度の乗車率。