富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

探梅

壬寅年十二月十一日。気温摂氏0.7/10.5度。快晴。昨年正月からほぼ日で5年日記なるもの綴り始めたので昨日(元旦)より1年前のことが読める。去年の正月は寒波で正月二日は気温が▲5.2度まで下がり昼も7.9度と極寒だつたが今年は春のやうな陽気。家人と歩いて神崎寺に参り掃墓。常磐神社に初参りの自動車渋滞甚し。常磐神社は幕末からの藩祖祀る「別格官幣社」。参拝の行列の横を抜け境内にある三木神社のみ参拝。あたくしが三木啓次郎翁の尊顔に拝した最後の世代。偕楽園東門前に門のまえといふ食堂あり(清酒一品の由久保酒造経営)。所謂観光食堂なので地元で入らうとも思はずにゐたが水戸の味にうるさい人たちが「あそこの天ぷらが美味しい」とわざ/\出向くほどでそれを賞味。確かに天ぷら専門店に引けを取らないどころか「天ぷらやより美味い」かも。偕楽園も来月末から梅まつりだが今ごろの稀な開花目当ての「探梅」が面白い。本当はもつと寒梅のはずなのだが。


f:id:fookpaktsuen:20230102181228j:image

f:id:fookpaktsuen:20230102181225j:image

偕楽園の表門を出て茨城県立歴史館。公共施設は年末年始休館のところ県立美術館は今日二日から開館。

茨城のみち-写真からみる交通の発達と県民のくらし- | 茨城県立歴史館

歴史館所有の写真資料や県広報の映像、公文書などから道路と交通に関する史料を展示。県庁広報課作成のPR映画も面白い。この歴史館は博物館であると同時に茨城県の文書館でもありアーカイヴスが充実。戦後の道路行政の写真に開通式だとか岩上二郎知事の姿が見当たるところ。この方が県知事のあと参議院議員となり公文書館法議員立法に尽力で国立公文書館の設立に至る。

国立公文書館法 | e-Gov法令検索

茨城の戦後史は岩上二郎知事といふ存在に尽きる。鹿島臨海工業地帯の建造からつくばへの研究学園都市誘致まで。岩上知事の後を襲つたのが元建設官僚の竹内藤男でハザマからの収賄で逮捕され知事(5期目)辞任。そのあと平成のあの停滞の時代を橋本昌が6期!も知事の任にあつてドワンゴ大井川知事となり今日に至る。

NHK歌舞伎座より初芝居中継〈初春江戸のにぎわい〉眺める。生中継は幸四郎七之助で〈十六夜清心〉。この芝居、何かで読んだ記憶あり記録を辿ると戦後初の上演は昭和21年に歌舞伎座で六代目と菊之助Ⅲ(梅幸)でずいぶんと空いて次が昭和32年9月に寿海Ⅲと大成駒、翌33年5月に同じく寿海と時蔵Ⅲあり。これは想像しただけでも面白さう。