富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

さらば愛しき大地

陰暦十月廿一日。気温摂氏10/18度。快晴。昼前に瓜連の映画館あまや座へ。

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観るのはもう何度目なのかしら。柳町光男監督〈さらば愛しき大地〉は名作。〈さらば〉はもう場面、セリフかなり覚えてゐるが今日の発見は2つ。1つは土砂運搬の手配師が事務所に使ふ中古のバスの払ひ下げが茨城交通のバスで乗降口横の看板が一昨日会つたS君の家が営む水府の洋品店Mの看板であることと根津甚八秋吉久美子の二人が水府に遊ぶ偕楽園に〈左近の松〉あり。これは貴重。それにしてもなんでこの映画だけはもう4、5回見てゐるが飽きないのかしら(2014年の日剩)。とにかく根津甚八覚醒剤中毒になつてからの顔が抱きしめたいくらゐ可愛らしい。アップでの表情は、もう昭和の最高のショットだらう。あの可愛らしい顔だから、どれだけ「ごじゃっぺ」の意気地なしでも母親もツレ(秋吉久美子)も彼を赦してしまふ。その可愛らしさを出した甚八の見事。これに騙されなかった妻の覚悟、それを演じた山口美也子が素晴らしい。早速、M洋品店のS君にこの映画のシーンに看板映つてゐることSMSしたら彼も、つまり家族もそれをご存知なかつたやう。

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前作の1979年作品〈十九歳の地図〉を見たのは高校の授業をサボつて水府の宮下銀座あつた新水戸会館のオデオン座だつた。
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昼前から見た映画が終はつたのが午後2時すぎ。瓜連から久慈川山田川を渡り太田の藤田にある蕎麦や〈田季野〉へ。午後2時半すぎて昼の最後の客。1時間程前に須磨帆忘れた客あり。ご亭主に蕎麦を茹でてゐる間に電話あるといけないので電話かゝつてきたら応答してくれないか、と須磨帆預けられる。電話なかつたがご亭主は心配して落とし主に電話してやれないか、と求められ、その須磨帆の「緊急」モードで落とし主のご家族に電話したが、かうした場合にどこからがあくまで本人のプライバシーなのか、やはり考へると疑問もあり。


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