陰暦七月十七日。気温23.9/32.8度。台風一過なんてこともなく不快指数高き日。東北の日本海側から北海道にかけて大雨。ワクチン接種の副反応で倦怠感あり。
並木藪の『うどんのぬき湯』やつと通読。先代(堀田勝三)書き残したものをご当代の平七郎氏が出版したもので入手してゐたのは限定一千部のうち第五百号。
すしとそばはめし代わりに食べるものじゃない。和菓子や洋菓子を食べる気持ちで食うべきで、満腹するまで食べるもんじゃない。
それにしてもそばに関することばかりか大正から昭和にかけての社会風俗も貴重な記述。そして政談が面白い。
政友会の高橋君が家族を廃業しても、清浦の老人が野に降っても、直ちに人心の安定はなかなか得られるものではない。
なんて是清公や奎吾公までかう扱ふのが蕎麦やの旦那といふのがじつに可笑しいところ。それくらゐ並木の藪の格の高さだらう。