富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

宮間純一『国葬の成立』

陰暦七月初六。気温摂氏24.7/35.7度。快晴。夕方驟雨。山形県置賜地方新潟県下越地方に警戒レベル5(最大)の大雨特別警報発令。

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晋三国葬閣議決定されたところ国葬について漠然としたことしか知らず宮間純一先生の『国葬の成立』を読む。天皇と皇族以外の、つまり臣民に対する国葬は「国家に偉勲のあるものに対して特旨により行はれるもの」で特旨とは「天皇の思召」であつて「天皇の思召をもつて特旨により公にされ首相が公告」して国葬となる。今回の晋三国葬についてのお上のお考へは何うなのかしら(勿論、戦後であるから政府の決定を追認する立場なのだらうが)。国家に功績のあつたとされる人物の死を天皇が悼しんでゐることを表明する行為。天皇と国民が一人の国家の功臣の不幸を歎く空間。誰が聞いてもあの人なら功臣で国葬になつても当然と思はれるレベル。戦後で吉田茂。晋三は果たして功臣なのか。平成さんの思召など無視するやうに祖父(岸信介)の目指した国家体制改造を図り逆賊と思はれてもおかしくないのに。

国葬、戦前は「民主主義とは相いれない儀式」安倍元首相で実施なら国会であり方議論を(宮間純一)東京新聞

戦前には国をまとめ、国民を統一する狙いで、天皇から賜る形で行われた。国や天皇に対する功績があった人が選ばれ、国葬が決まれば公に異論は唱えられなくなった。(戦死した)山本五十六は、まさに国民のかがみとして奉るために行われた。現代の日本の民主主義とは本来、相いれない儀式だと考えている。戦前と同一視はしないが、歴史を検証しないまま、突き進む岸田文雄首相の姿勢に危うさを感じる。今回、内閣主導で進めているため『内閣葬』と呼ぶ方が正確だが、国葬という名称にする以上、少なくとも国民の名において営むことを明確にすべきだ。それには国葬のあり方や対象者の基準などを国会で議論し、安倍氏が当てはまるかどうか検討すべきだ。首相はその手続きを排除している。国葬とは根本的に反対派も巻き込む儀式で、喪に服さなくて良いならそもそも国葬にする必要もない。職場によっては黙とうなどを求められる可能性もないとは言えない。反対派との分断を生むだけでなく、内心の自由を侵害する恐れも否定できない。

この宮間先生のコメントを東京新聞で読んだが本当に仰せの通りであらう。

水戸市水道低区配水塔(昭和7年)後藤鶴松

夕立のあとの晴れ間。県立図書館に寄つたあと北見町の配水塔が西陽に映えてゐた。帰宅していつものハイボール二杯のあと建築家K先生にいたゞいた京都伏見は澤屋まつもとの酒で滋賀海津は魚治の鮒寿し頬張る。食後に木村屋本店(南町1)の葛桜を頬張り一服。


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米国下院議長の四半世紀ぶりの台湾訪問を中共🇨🇳は怒つてみせ軍事演習や経済制裁など発動。下院議長は蔡英文総統との面談を済ませ晩に台北松山空港より離台。そのあとフライトレーダーでこの専用機の航路が映らなくなり何かと思へば中共が睨みをきかす東シナ海を経ての訪韓であつた。ちなみに新加坡からの台北入りも中共が領海とする南シナ海を避けフィリピン領海を経る航路で6時間だかかけての遠回り。

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