富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

陰暦六月十七日

気温摂氏22.2/25.1度。一昨日から梅雨のやうで本日は午前中から雨。といつても水府は19.5mm程で宇都宮(48.5mm)や東京(61.5mm)に比べたらお湿り程度。昨日から時々右足首に激痛走り歩いてゐると一瞬立ち止まり足を引きずるほど。足首を捻つたりしたわけでもなく骨、関節や筋肉の痛みでもなく忘れたころに突然の激痛。今朝も出がけに歩き出して大丈夫かと思つたら痛みに襲はれる。空腹時だと平気で食後の方が痛みあるやうな気もしないでもなし。整形外科と神経科の医者にかゝる。レントゲンをとつても異常なし。神経痛なのか採血して検査してみませう、と医者。少し電気を当て鎮痛剤(ノイロトロピン)とビタミンB12(メコバラミンは手足の末梢神経の痛み、痺れ改善するさうな)処方される。

安倍元首相礼賛の「国葬」の実施に反対する(日本共産党)

国葬実施決定につき政府、自民党内でも「税金の使い道として疑義をもたれ行政訴訟を起こされるリスクもある」と懸念があり党内でも「今の時代に国葬とするのは難しいだろう」との見方もあつたといふ。朝日新聞の記事(こちら)。これまで吉田“臣”国葬のあと佐藤栄作国民葬はあつたが歴代の首相経験者に「内閣・自民党合同葬が定着してきた(非自民党政権村山富市先生の場合など何うなるのかしら)のに今回は内閣法制局と協議(何が「協議」だらう、自民党の下部組織と!)して根拠となる内閣府設置法に言及し「国の儀式として行う国葬儀については、閣議決定を根拠として、行政が国を代表して行いうるものだ」と岸田君。中学生でもわかることだが、この条文は「国葬実施の決定は閣議、実行は行政」と手続き上のことを明文化しただけ。晋三国葬と決定する基準も根拠など何もないのに岸田君はさうした点を曖昧にしたまゝ。それにしても呆れるのは立憲民主党。「(国葬は)その性質から厳粛に行うものであり元総理のご冥福を祈りつゝ静かに見守りたい」(泉代表)と思考停止。政調会長(小川君)は「(政治的な)立ち位置の違いはあるが大きな功績のある方。勲章の授与や国葬の実施については現政府の判断がある」と「まるで国民民主党のやう」に政府に理解してした上で「ただし公文書管理や国会での虚偽答弁など様々な課題があったことも付け加えなければならない」って国葬される元首相の弔辞にか?  

事件から1週間もたたないうちにそそくさと決めたことに驚いている。吉田茂元首相に匹敵するような「偉大な政治家として顕彰しよう」という政府の意思だろう。吉田元首相が天寿を全うし「戦後日本の礎を築いたという国民的な評価があった」のに対し安倍元首相の死はあまりにも突然だった。これまでに明らかにされていない事実も含めて政権の功罪が検証されるよりも前に「志半ばにして非業の死を遂げた偉大な政治家」という一方的な評価を確立させようとする思惑を感じる。(原武史

さすが日本政治思想史が専門の原先生のコメントである。そこに奈良のお寺より葉書が届いた。

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日本で葬儀に合はせ「告別式」が初めて挙行されたのは中江兆民死去のときだつたといふ。さすが近代日本の始まり。会葬者が順に棺(あるいはその象徴としての祭壇)に進み遺体と最後の別れをする告別式は当時、世俗を驚かす奇習と見られたさうだが新式の奇習、発想に慣れるのは日本人はお得意。それがすつかり定着して故人の「あの世への送り出し」(葬送)としての宗教的な葬儀と個人との「お別れ」といふ社会的な告別式を含む葬式になつたとは。

▼香港で2019年暴乱での反政府不当暴力行為で逮捕され政府の温情による保釈のなか潜伏し指名手配されてゐた活動家4人が台湾への密航企てたところ現場で逮捕。香港警察国安部の見事な動き。この潜伏中の4人の居場所など警察はすでに押さえてゐただらう。だがそこに強制捜査では面白くもないので4人を泳がせ誰が手配したのか「台湾への密航」となつたところで(誰が密航船手配まで済ませたのか怪しいが)港で密航船に乗り組むところで現場逮捕。素晴らしい。「背後の民主派による資金援助」も尽きてアジトに潜伏してゐても食糧調達もできなくなり「人血饅頭を喰らう」(食人のカニバリズム)なんて警察が形容するとは。

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