富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

陰暦六月初六

気温摂氏23.3/31.2度。晴。この気温で少し涼しく感じるとは。歯科治療は6月初に毎半年の定期健診で奥歯に虫歯あり治療始め上の左右対称に虫歯あり今日、次回で終はると聞く。

日本の国民年金にも加入してをらず海外での生活が三十余年に及び日本の年金ことがよくわからずにゐたが少しの厚生年金の積立て実績もあり。老ひゆく身でさうしたことも実感となつてきて日本年金機構の水戸の事務所にアポを取り家人と訪問して説明を聞く。対応してくれた職員が実に丁寧ながら率直で親しみやすく説明は簡潔明瞭。今は日本の年金制度は受給資格が120ヵ月となつてゐるが海外在住の場合はその期間は不可抗力的に非加入でも「致し方ない」となり120ヵ月以下でも年金積立の実績に見合つた額の支給対象となるさう。額にも拠るがこれまでに積立てした分の取り損なひはない由。これがもし国内にゐて年金に拠出してゐなかつたとなると面倒。無職だとかフリーターだとかニートだとか何らかの事情もあらうが海外でプータローしてゐたとかフラフラしてたりラリるれろな生活してゐても海外ならOKって国内のラリるれろな人たちからするとアンフェアだらう。ちなみに海外で日本と同様の国民皆年金制度があつて日本と協定が結ばれてゐれば「見合ひ」でその年金とも紐付け可だが香港の場合、2000年から始まつたMPFは米国の401kのやうな確定拠出型の投資信託のやうなものなので、これは日本の公的年金制度との紐付けは無い。

参院選期日前投票済ます。茨城選挙区は2人区で自民と立憲の現職が引退で自民新人(県議)が圧倒的有利。水府の竹隈町にあつた加藤といふ酒店で父親は市議から市長で倅が県議から国会議員で「絵に描いたやうな」自民党ストーリー。立憲はけして好調ではないが今回の新人は連合の出で「国民」も支持でこちらも当選確実だらう。つまり自民と連合が仲良く2議席確保。地方区は選挙の棄権はしないが白票投じても良いくらゐ。

倪匡先生逝去。享年八十七。本名倪聰,字亦明。出生於上海。中共を厭ひ1957年より香港に旅居で爾来大陸の地を一歩も踏まず。香港で明報などにSF小説を発表し殊に少年向けの空想小説(衛斯理シリーズが大人気で幻想世界なども描く。幻奇小説なども得意。日本でいへば手塚治虫筒井康隆宮崎駿といつた超大物級の作家の死去である。「香港四大才子」之一。武侠小説の大家・金庸、倪匡、作詞家の黃霑と蔡瀾がこの人気四天王。もう残るは蔡瀾(81)になつてしまつた。香港の中国返還も決まり1992年に米国に移住してゐたが2007年に香港に戻る。1989年から黃霑と蔡瀾が司会で始まり倪匡も準レギュラーで1年ほどで終つた?深夜のテレビトーク番組〈今夜不設防〉は酒を飲みながら本当に可笑しな番組であつた。蔡瀾が日本の〈11PM〉やタモリの〈今夜は最高〉からアイデアで始めたのだらう。もう楽しい時代はとっくに終はつてゐるのかもしれない。