富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

Press Freedom in Hong Kong

農暦三月廿七日。気温摂氏14.4/19.2度。曇のち夕方より雨。風強し(最大14m)。夕方、傾城水戸のところで雨空に突風のビル風に煽られたが歩行者で傘が逆立ち風に押しやられて前に歩けないどころか新市民会館の工事現場の塀に押しつけられても傘を閉じようとしないでゐる人を見て何故に傘を閉じないのか危険を感じる。

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上海のロックアウトなど見てゐると(といふか見えないのだが)マスコミの報道がどれだけ大切かと思ふ。とにかく状況がわからない。党紙は「上海でゼロコロナに向け懸命な取組み」なんて提灯報道。香港の明報が辛うじて上海で誰かが写してネットに流れたといふ写真が一枚。誰か集合住宅の入口に防護服を「稲草人」(案山子)に見立て「違規出楼後果自負」(規則に違反して外出すると「とばっちり」があるぞ)と薄気味悪いったらありゃしない。
海外メディアの上海特派員報だけが頼り。

Amid Virus Chaos, Shanghai Residents Band Together - The New York Times

かつては中国報道の拠点であつた香港がもはやその機能を果たすこともない。

香港記者協会(HKJA)も香港外国人記者倶楽部(FCC)も中共にとつては目の敵。アタシはFCCは一昨年の春、香港を離れるときに(もう飲みに行く機会もなくなるので)休会メンバーとなつたがHKJAはもう記事も書いてゐないのに去年の夏、メンバーシップ更新したが、それも今もメンバーのまゝ。

HKJAは中央政府からの圧力強まり存続の危機。支聯会や教協(教職員組合)に続き中共であるから党政府の力の及ばない組織は全て解散は驚くことではないのだらう。

FCCは毎年「人権報道奨」を制定してゐたが中国の民主化運動に関はることで今年はついにそれも憚られ選定中止に(こちら)。これについてリンテイ市長は報道において報道と政治的行為が混同されてゐる点を指摘。御尤もである。

Carrie Lam downplays concerns over diminishing press freedom following suspension of human rights media awards | SCMP

報道は報道に専念しなければいけない……それなら党紙や御用新聞は政治的と判断されないこともおかしな話なのだが。

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