香港の中学教師相手に林鄭が基本法であるとか香港政府の憲政について講義だといふ。二年前は針の筵で「行政庁官職をもう辞めたい、市民に詫びて回りたい」と虫の息だつたクセに今では自分の悪政をば善政として説教とは呆れて言葉もなし。哀れなる狂気。
公共放送たる香港電台（RTHK）も体制は改善され正常化。かつて政治風刺、政府非難で歯に衣をきせずで人口に膾炙せし諧謔番組〈頭條新聞〉もたかだかパロディであるのに政府批判が公共放送として政府の「電視節目守則」に違反したか何うかなど今でもまだ審議に。あの当時のこれは千古罪人で絶対に許されないのだらう。
水府で旧県庁（現・三の丸庁舎）の正門から大町通りをすぐの一等地にある築47年の茨城県公館の解体工事始まる。知事の住宅用の知事公舎と国立能楽堂など設計の大江宏による洋風と和風の立派な迎賓館あり。建てた時の知事は岩上二郎で昭和49年である。石油ショックもあつたが高度経済成長の二郎さんに誰も文句もなく公舎の門柱には「岩上二郎」と表札まで掛かつてゐた。次の表札は「竹内藤男」だつたが平成５年のゼネコン汚職の収賄でアウト。次の橋本君は公館で賑やかにやつてゐると「また悪い相談か」と思はれるので公館使用を嫌ひ平成11年に県庁が郊外に移転で（確か表札も出さず）公館だけが残つたが４年前に当選の現知事（大井川君）は家は千葉県！の浦安で鼠楽園近くにマンションあり県知事公舎は老朽化著しいとして住まひもせず公館も利用せず。で昨年決定でこの解体工事。この後の土地の利用計画もなく市街地にまた大きな空き地が。県庁を不便な郊外に移す必要もなかつたのだが小役人と政治家の土建政治で市街地の中心部が廃墟化である。彼らは公共施設を郊外に移転させることで、その土地を再開発して商業活性化で儲かり、郊外の雑木林も都市化なんてバカな夢を見てゐたのだが。
堀内國彦『茶の湯の科学入門』淡文社を読む。
茶の湯を水、火の用意の意味から釜の効用、炭の置き方もすべて科学的に理論的に説明をされてゐる。炉に「濡れ灰」を置くことは炉中の軽い灰が舞ひ上がるのを防ぐばかりか濡れ灰で炭の火が強く燃えるのは「水を受けると火の勢いが強まる」といはれゝばサウナでも炉に打ち水するとぐっと熱くなるのと一緒かと思ふ（それくらゐはわかる）し「火に注がれ火で熱せられた水が水蒸気となり軽いため上昇気流となり風を呼び、その風で新たな空気が火に注がれ酸素の供給が火の勢ひを強める」といふ、そこまでならアタシでもわかるが著者は更に「全ての物体は気化すれば同じ体積をもつ」（アボガドロの法則）ので空気に含まれる窒素は28（１molあたりのグラム数、分子量、以下同）で酸素は32で、それが３：１で混合してゐるから空気は29で、これに対して濡れ灰で撒かれた水は18だが気化すると同じ体積となれば水のほうが約４割軽く、それの蒸発の気流で炉外から新しい空気の酸素が炉の燃焼を進める。さらに空気には窒素と炭素のほか一酸化炭素（30）や炭素ガス（46）があり一酸化炭素は空気と同等だが炉中で炭の燃焼を妨げてゐる炭素ガスも上述の水蒸気による上昇気流があれば炭素ガスも炉外に追はれるため炭の燃焼を助ける。炉と釜の宇宙感は茶人の久ヶ原Ｔ君の茶室でとくと見させていたゞいたが、あの炉のなかで起きてゐるエネルギーの流れを、かう説明されると理科が難しいがなるほどと思ふ。かうした分析が沸いたお湯に差水をすることの利や茶筅を動かす意味まで解説が続く。とんでもない理科本なのだが、この著者が理学者なら驚かないが、この方は表千家で長生庵・堀内家のご当代、宗匠の宗完（分明斎）さまなのだ。京大理学部卒。お茶のご宗匠だが長生庵は学者肌の方が続き11代（幽峰斎）が京都帝大の国史、先代・宗心師（兼中斎）も京都帝大の理学で、当主は兼中斎の甥で同じ京都の理学とは。久ヶ原Ｔ君はお茶では兼中斎のお弟子。アタシがお茶を習ひせず本ばかり読んでゐるので、この「科学入門」もあるのだと教へてくれた次第。こんなご本は本当にかうして物知りに教へてもらはないかぎり読む機会もなかつただらう。
走る新幹線オフィス「ＰＣ用仕切りや防音用品も貸し出し」JR東日本など導入https://t.co/kU8opBKu7T
— 富柏村 (@fookpaktsuen) 2021年11月22日
やはりこの国は「ダメだ、こりゃ」正気の沙汰か、このオフィスギア
そんなことより３人席やめろよ！ pic.twitter.com/NtY742SxmQ
