水府は泉町２の水戸屋さん閉業。夏に休業は古呂奈でのことと思つたが近隣の飲食店が再開しても、こちらはシャッター閉まつたまゝ。これまで何度も朝、ご主人が近くを自転車で全力疾走で笑顔で走つてゆくのに遭遇。近くの産婦人科の病院で新生児の生誕があると注文が入つて翌朝イチでお祝ひの赤飯お届けだつた。まるでコフノトリのやう。古呂奈でお店を閉めてから「病院で新生児生誕のお赤飯は何うなつたのだらう？」と気になつてゐた。ご主人逝去。享年六八。ご主人は一人で団子、おにぎり、稲荷と巻物の寿司を朝早くから拵へて、昼からは奥さんが接客でラーメンから丼もの、定食まで何十種類といふ料理を供してゐた。お正月はお餅、春には桜餅、夏の柏餅にお彼岸はおはぎと季節毎に賑やかだつた。今夏、新盆で「おはぎ」をいたゞいたのが最後になつてしまつた。昭和25年の開業とは京成（かつての伊勢甚）西口商店街では一番の老舗。中華の千春、ロールケーキが評判だつた阪場ケーキ店が懐かしい。この通りで新参だつた蕎麦の駿河屋さんがもうすぐ半百。
二年ぶりの大相撲九州場所。元白鵬の間垣親方は親方１期目で場内の「警備」担当。力士も通路で白鵬に遭ふと、ついぺこりと頭を下げてしまうし親方本人も「親方！」と声を掛けられても自分が呼ばれてゐるとピンとこないといふ。初日、照ノ富士の結びの一番で、その取組みを花道の向かふから遠目で眺めてゐる親方がテレビ中継に映つてゐた。自分が（休場でもしてゐれば別だが）相撲を取らずに「場所」にゐるのは不思議だらうが、見てゐるこちらも何だかぎこちない。
