富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港加油!

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香港マラソン「香港加油」シャツを規制 :朝日新聞

主催者代表は1週間前に「香港加油は問題ない」としてゐたがマラソン2日前に政治的要素のあるスローガンなど装束は着ないようにと参加者に求めるほどピリピリ。

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前日には規則に違反した者のレース参加拒む、執法部門(警察)の介入も求めるとSMSを送るほど。そして当日になつたら警察は「香港加油」シャツや入れ墨の選手を引き抜いて着替えや入れ墨をテーピングで隠すやう指示し従わなければ参加認めず。主催者側は「香港加油」が政治的アッピールなのか何うかの判断は明らかにしないまゝだつたが警察が押し切つた形で主催者(香港アマチュア陸連)は何もいへる立場ではない。

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この香港マラソンStandard Chartered Bankがスポンサーになつてフルマラソンで1997年に確か香港から深圳に越境するコースで始まり翌98年は新空港開港で青馬大橋から空港へのコースであつた。それが1999年に上環から西隧を潜り深水埗に向かふコースとなりアタシはこれの10Kに参加が初めて。参加者も千人ほどだつたか地味なイベントで、それが翌年はハーフも新設で尖沙咀スタートとなりハーフとフルに数回ずつ出場してゐた。当時はスタートに行政長官の董建華が来れば誰かが「董建華」と叫ぶと周囲のランナーが「下台!」と声高々に連呼するなど明るい政府批判も愉快であつた。従前の開催は1月か2月で2019年の反修例の年も香港マラソンの時はまだ嵐の前で無事開催。昨年はコロナで急きょ中止で今年もコロナで開催時期見直され10月に。それにしても、まさか「香港加油」が政治的スローガンにされるとは。東京五輪の時に香港でのパブリックビューイングで「香港加油!」が連呼され、あれが癪に障つたのだらう。そればかりか大公報の「服装検査、スローガン煽動も根絶」といふ報道では警察に補導された「香港加油」の入れ墨ランナーの写真で、その入れ墨をボカすまで念の入れやう。縦書きだと「香港」で横にすると「加油」となる、この文字デザインはもはや禁忌か。

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鉾田へ行く途中、涸沼を通る。涸沼は面積は9.3㎢の汽水湖汽水湖の規模としては穴道湖(79.5㎢)や浜名湖(64.91㎢)に比べ随分と小さいが太平洋から2㎞も内陸で涸沼川は那珂川の河口まで5㎞もあるのだから特異な汽水湖だらう。地元なのにこの涸沼をちゃんと眺めるのは初めて。

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鉾田市の旧旭村、国道51号線沿ひにUeda Base Campといふアジア系の食料品店あり。元々は大正12年に創業の田舎の食料雑貨店だつたが10年前にインドネシア食材をメインにしたアジア型の食料品店に。これは適格な選択だつただらう。地方のかうした食料品店など大型店とコンビニ、道の駅、農協の直売所に客をとられ次々と廃業なのだから。茨城県の在留外国人数は研究者の多いつくば市が最も多く9,911人(令和2年12月末現在、以下同)で鉾田市は2,832人と水戸市より少ないが人口比ではつくば市は4%に対して鉾田市は6.2%でインドネシア人とベトナム人が多く彼らは「技能実習生」で農業研修だが実質的に農家の人手不足を補ふ労働者。先日訪れた常総市は外国人が人口の9.7%で、その37.4%がブラジル人(日系人含む)。この植田ベースキャンプはインドネシア人相手でイスラム教にHARALの食材を主にしてゐたがベトナム人や中国人、タイ人も増えたことで扱ふ輸入食品も多彩となりイスラム教ではダメだが豚も豚肉どころか豚の頭や鼻、耳などの部位もずいぶんと扱つてゐる。今日のお客も日本人は私らだけでタイ料理屋でも営んでゐるのか女将らしい女性が大量に食材購入でインドネシアの青年も集団生活なのだらう、1週間分の食料調達である。

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鉾田から国道51号線を北上して大洗へ。国道が片側1車線なのが大洗町に入つたところから片側2車線の立派な道路になるのは動燃があるから。平日の昼のぎりぎり前なので大洗漁港の海鮮丼屋もまだ空いてゐた。


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海産市場でいつも買ふ干物は1パック1.5㎏ほどで700円とお買ひ得。近くに「かねふく」の「めんたいパーク」といふ工場直売所あり初めて寄つてみる。明太子なんてどこで買つても良いんぢゃね?と思つたら此処では今日漬けあがつた生の明太子といふのを売つてゐた(翌朝食べたらぷりぷりでとても美味)。


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今日は「初めて」が多いが大洗から水府に戻る途中にある六地蔵寺も初めての参拝。大同2(802)年の開山といはれ真言宗徳川光圀の加護もあつた名刹。樹齢八百年といはれる銀杏と同千百年の杉が見事。
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