富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

笠間詣で

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f:id:fookpaktsuen:20210912071744j:image▲(大公報)嗤つてしまふが香港の選挙人に推挙された一千人は事実上は政府の欽定なのだが民主的に選ばれたといふことになつてゐるので「街に出て民意を集めろ」といふ号令で一斉に路上に。ビラを配り市民に意見を求める。実際にはビラの受け取りを拒む市民も多く選挙人らも短い時間で「一応やりました」で撤収も少なからず。市民に意見を書いてもらつたりもしてゐたが、もし「五大訴求」とか書かれたり小学生の子どもが「民選」なんて書いたら選挙人たちはいつたい何う対応できるのだらう。

▶︎(明報)香港の教協(香港専業教育人員協会)が運営委で正式に解散を表決。「大家平安、緊守崗位」。48年の活動に幕。48年前といふことだから香港総督はSir Murray MacLehoseで香港の民生が格段に向上した時代で教員のこの組織も誕生してゐるのだらう。当時は社会保障制度が弱く同業者で福利厚生など互助組織が作られていつたわけだが1997年以降、香港では教協が民主化運動の主要団体の一つとなつていつた。


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笠間に行つて駅前のグリュイエールといふ洋菓子店で笠間地栗のモンブランケーキを購入。朝の11時だといふのにひっきりなしに客が来る人気店。みんなモンブランケーキなのかと思つたら店内に入つた家人の話では(アタシは店前に笠間駅前交番の前だといふのに路駐で待つてゐた)ブドウのタルトケーキが売れ行き抜群だつたさう。郊外に店舗をかまへる店が多いなかで今どき駅前、しかも笠間に水戸線で来る客は自動車より圧倒的に少ないのに駅前に出店といふのは本当に大胆な選擇だつただらう。

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今日、笠間に来たのは美術館とかも緊急事態宣言で休館中なのだが7月に来たときに県立陶芸美術館近くの陶芸店(さかさ川)にお扇子を忘れてきて、それを取りに伺つた次第。結構な掛け花入れを買ひ求め、それにばかり気がいつてお扇子を忘れた。花入れは地元(旧七会村の徳蔵)に窯をもつ佐藤健太さんの作品。この陶芸店は裏千家で茶道もやつてゐて陶芸の店舗につならるお茶室も見せていたゞいた。かなり手の込んだもので家屋内に茶室に入る路地の真似まであつたのには驚いた。最近、笠間に来るといつも「柊」といふお蕎麦屋さんでお昼。天ぷらもとても美味しいがアタシたちは二人でセイロと天せいろを一つずつ頼んで天ぷらを二人でシェアくらゐでお昼にはちょうどよい。家人は昨年11月からこちらでの生活を始めて、もう4回くらゐ笠間には来てゐるかもしれない。他にはあまり行つてゐないのに笠間ばかり。盆地で夏は暑く冬は寒くて、どこか京都に似てゐる。


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水戸から笠間に自動車で行くには国道50号を西に向かふのが簡便なのだがバイパスを走るのも殺風景でつまらないので水府の飯富から県道51号線(水戸〜茂木)で入野を抜けて山間を走つて県道61号(日立〜笠間)で中山峠を抜けてゆくルートがドライブでは心地よい。往路で中山峠に栗の直売所があり平地に至るとぶどう農園の直売もあつたので帰りにブドウや新栗を買ひ求めた。茨城は農産物が本当に豊富。日本でも有数の農業県であると実感。