富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

民陣解散


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もう時間の問題だつた民陣の解散。
香港民主派団体「民陣」解散 、国安法で圧力強化:朝日新聞

警察トップが大公報で「徹底的に潰す」と宣へば何もせずに現実に。国安警察の匙加減一つで香港の状況が大きく変はる警察都市国家の安定。2002年の秋に偶発的のやうに成立した民主主義標榜の平台は翌年50万人遊行を現実にして爾来香港の大型遊行を主導してきた。董建華、梁振英と2人の行政長官を実質的に辞職に追ひ込み2019年6月16日には200万人の市民がデモに参加したといはれる。林郑希求の逃亡犯条例は撤回されたが民主化運動は巧妙なシナリオで暴力化して中共の逆鱗に触れ状況は逃亡犯条例よりも最悪の国安法下に置かれた。

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写真(右上)は毎日新聞の福岡記者撮影。福岡記者曰く「少なくとも私は今後6月16日のような大規模なデモに地球上で遭遇することはないと思います」。御意。

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茨城は瓜連の映画館あまや座で伝説的な1971年のアレサ=フランクリンのゴスペルのライブ映画
"Amazing Grace - ARETHA FRANKLIN"

を見る。地元は旧のお盆だといふのに朝イチの上映でコロナ定員17名がほゞ満席。お盆にゴスペル。このライブ音源はレコード化され300万枚セールスといふゴスペル史上最高の売上となつたが映像も収録されてをり映像作品化される予定だつたものゝ多数のカメラで撮影されたが「カットの始めと終はりの加地ン個がなかつた」といふ初歩的なトラブルで編集能はずお蔵入り。それをスパイク=リーらがプロデュースで今日の技術でデジタル化で編集に挑み2018年に完成。昨晩のバラカンビートでバラカンさんもまだ見てゐないと音源や逸話をいくつか紹介してゐたがもう50年近く前にLAの教会で二夜にわたり開催されたゴスペルのこのコンサートの醍醐味。この場にいたらまさに「感極まる」とはこれ。二晩目は前夜の評判聞きつけた人々やミック=ジャガーら集ひ観衆が踊りだしたりトランス状態に陥つたり興奮は前夜に勝るものあるがゴスペルの内容としては前晩の方が聞かせどころあり。“Amazing Grace”も第一夜の終ひ。今日のあまや座はこれに続き昼からは〈野火〉の上映あり。戦争の記憶で8月はこの映画に適した時期だが、この映画も待ち客少なからず。一昨日の上映開始ではリモートで塚本監督挨拶があつた由。


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前回あまや座にデニス=ホーの映画見に来たときと同じく瓜連から久慈川を渡り金砂郷は藤田のそば園佐竹へ。美味しい野菜の天ぷらで蕎麦。朝11時からの営業でお昼も1時前には昼の分の蕎麦がもう売り切れ。いつも賑はひ「待ち」は覚悟の蕎麦やだが外で待つにもツバメの巣の幼鳥が目を楽しませてくれる。4つ5つある巣は1つを除き晩夏のこの時期もはや空き巣で1つの巣だけ本当はもう飛べるのに親鳥にエサをねだるときだけ巣に戻つてきてゐた……なんてゲンキンなのかしら。 狭い巣のなかで脱糞の際は幼い鳥が尻をきちんと外に向けて糞を下に落とすのも本当に賢いものだと感心するばかり。


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水府の芦間に父方の墓地を詣づ。久米の全日食(金砂郷店)に寄り購入はプレミアムあんぱんとおはぎ。全日食チェーンは全国に1,800店舗だかあるさうだが、この金砂郷店はプレミアムあんぱんはじめ人気商人多くかなり遠距離からも集客あり旧盆ともなると帰省でこの機会にといふ客多し。道の駅ひたちおおたも野菜の豊富さ、ソフトクリームも人気で今日は初めて旧里見村の里美ジェラート頬張る。400円!もする木綿豆腐を買つてみたが晩に冷奴で食べてみると確かにじゅうぶんに美味い豆腐。茨城は本当に美味しいものが豊富。

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本日、茨城県知事が茨城県独自の非常事態宣言を発表。外食抑制、40〜50代でワクチン非接種の場合の出勤の自粛、教育でも夏休みからの部活動全面禁止と2学期はリモート対応まで具体的な措置の決定は東京や大阪に比べても立派なもの。9月5日には県知事選も控えてゐるが(今月20日が公示)通産省マイクロソフトドワンゴといふ経歴の知事はスガなどに比べたら効果的な対応の自身による決定は大したもの。県は独自の宣言と同時に政府に対して緊急事態宣言適用要請もしてゐたが、この県の非常事態宣言の直前だかに政府が茨城県も緊急事態宣言適用を検討で8月20日から9月12日と具体的な日程まで出たものだから国の措置と県とのものの整合性、期間のことなどいつたい何うなるのか掌握に難あり。県の宣言も20日からと思はれてゐたが実は即発効(翌日の新聞報道でやつと確認)。いずれにせよ「宣言」はもはや元号改元で疫病退散願ふやうなもの。今更その「宣言」での状況改善など期待できるものではない。

茨城県といへば昨年春からの休館繰り返すなかでやつと先月再開した茨城県立図書館で星乃珈琲の存在が図書館の附属施設としては大きすぎる、看板まで目立つて「乗っ取られたやう」と県民の苦情大。この珈琲店が入つたことで図書館としての利用が不便になつたのは事実。カフェといふから当然、スタバのやうにセルフだと思つたら今どき給仕が珈琲や調理したフードを客席まで運ぶレストランのやうなシステムで、おまけに厨房と客席の間が1階の図書コーナーに行く途中で、しかも児童図書への動線なのだから呆れて言葉もない。

田中真紀子「コロナ禍の五輪開催、政治が問われる番 」朝日新聞

あれから半世紀以上も経つのに政府が「夢よ再び」と考えたのならお粗末の極みです。五輪は変わっています。亡命、人種差別への抗議、難民選手団、LGBT……選手たちが表す世界の課題に日本が向き合う場なのです。菅首相はそうした国民の感情や五輪の変化を深く理解せず五輪を開けば国民が喜ぶだろうという考えで安倍首相の頃からずるずると来たのではないでしょうか。今の政権与党もひどすぎます。コロナ禍の中での五輪開催という非常事態なんだから柔軟に対応できるよう国会を開いておくべきなのに野党の召集要求に応じない。知り合いの自民党衆院議員たちは次の選挙で落ちないようにと地元を走り回っています。五輪という真夏の宴は終わりましたがコロナ禍や財政難は深刻さを増すばかりです。次は選挙で政治が問われる番です。五輪についても開催への経緯や感染拡大との関係を会計監査とともにいち早く総括し説明すべきです。国民はしっかり見ていますよ。

▼太平洋戦争で日本軍は二百数十万人の戦没者を出した。その半分以上の百数十万人は餓死者だった。食糧補給の手だてを講じないまま大軍を前線に送り出した結果だった。自国の軍隊の人命をこれほどまでに粗末に扱った戦争は、世界史でもほとんど前例のないものだ。この歴史も忘れてはならない。(志位和夫

▼教育行政と宗教行政を司る文部科学大臣は絶対に靖国神社を参拝してはならない。 (前川喜平

▼家庭の小さな幸せを嫌い、自分たちで国を変えようと真剣に考えていました。だから映画もテーマ主義でなければならない、と。それがむなしいと気づいたのは何十年も経ってからでした。テーマで作るとね、貧しいものしか出来ないんです。(山田洋次

稲荷町の師匠(先代林家正蔵)はとても律儀な噺家だった。稲荷町の長屋から銀座線の定期券で毎日寄席通い。掛け持ちなどで一旦家に帰り、再び銀座線に乗る時は切符を買っていた。定期券は日に一度往復する計算で料金が決まっているから……との理念を通していた。江戸っ子です!(柳家小ゑん