富柏村香港日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴る日剩でござゐます

LGBT「理解」促進と「寛容」の違和感


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(大公報)一昨年以来の、といふか遡れば2003年の50万人デモから政治的に不安定になつた香港は昨年の中央政府による国安法制定で安定の兆しを見せ今この時にリセットで平和で安定した未来を築いてゆこう、と政府系団体。そこに1997年の返還以来の香港治世で失敗した董建華や愛国強権で雨傘運動誘発したCY梁が「どの面さげて」この団体のトップに君臨である。まことに懲りない社中である。(蘋果日報)一昨年の1001抗議デモが非合法とされ蘋果日報社主・黎智英、支聯會の李卓人や民主黨元議員の何俊仁ら十名の民主派が警察に拘束されてゐるなか民陣代表の陳皓桓君が出廷して被告側で陳述。市民がなぜ暴力行動に出たのかは市民の100万人デモに象徴される強大な民意を政府が理解せず警察がその抗議活動に対して武力行使があつたからだ、と。民主制度がなかつたら何うして法治があらうか。司法に携わる者は法律を理解して市民の権利を保障することが大切と。今の香港の状況は「不是發聲,就是無聲;不是抗命,就是認命」つまり国安法で声を上げることができないゆゑの沈黙であつて命をもつて抗ふのではなく自らの生命を守ること(権利の行使)なのだと。

(社説)東京五輪・パラ大会 政府は中止を決断せよ - 信濃毎日新聞

7月23日の五輪開幕までに、感染状況が落ち着いたとしても、持てる資源は次の波への備えに充てなければならない。東京五輪パラリンピックの両大会は中止すべきだ。

LGBT法案について案の定、明治以降の偽造された理念での家族にしか意義の見出せない自民党のオッサンやオバサンが難色示してゐるが昨日のラジオ(確かTBSラヂオで荻上チキのセッション)でゲストの何某さんがLDBTの「理解」増進法案が、そもそも「わからない」「違和感のあるもの」だから「理解」に努めるとなるのであつて「寛容な社会」ってその対象となる人や集団が可哀そうな人、不憫な人たちであつたり何か過失があるが、それを「こちらの誠意によつて多少の無理をしても受け入れよう」ではないのか、と。御意。「理解」や「寛容」であるかぎり違和がある。本来は「社会を後世する人々に等しく平等であるべき」。日本国憲法の理念そのもの。結局さうした基本的な理念が理解できてゐないのだから。

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本日は先考誕生日。もう十七回忌も済んだのだから生誕何年で祝ふべきか。夏のやうな快晴のなか(梅雨は何処に?)水戸市の所謂「花いっぱい運動」のやうな慈善活動があつて指定の農場に花(ベコニア)の苗を受取りに行つた。


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マグロの中落ちが500円なのはHK$36でヅケで中落ち丼が2つ作れた。一人前250円だ!これが香港ならコストは3倍くらゐになるのだらう。マグロが空輸といふ事情もあらうが物価や消費のレベルが各段に違ふのだ。

▼家人が市立図書館で借書した『旅名人ブックス103 台湾の温泉&スパ』を眺めた。香港から年に数回は台湾を訪れ台北か台南から各地に出かけ温泉も随分といつたもので、この本に出てゐる温泉地の3分の2くらゐは訪れてゐた。山間の温泉地としては霧社や日月潭に近い廬山温泉(富柏村日乗)、温泉の質としては2010年の秋に訪れた關小嶺温泉(富柏村日乗)が印象に残つてゐる。この本の前書き「台湾に根づいた温泉文化」が数頁ながら十分な内容。台湾の温泉といふと「日本人が」の印象強いが実は北投で最初に温泉を「発見*1」したのはドイツ人が火薬の重要な原料である硫黄採掘で現地を訪れたときで1894年(日清戦争直前)。1896年に日本人による北投温泉の開発が始まる。台湾での温泉開発は当初は観光目的ではなく現地で山間にまで軍に代はり治安を、役所に代はり行政を担つた警察組織で各地の警察官のための保養所設置だつたといふのが興味深い。この内容の興味深い前書きで唯一疑問なのは戦後の大陸からの外省人の台湾進出で「中国人には公衆浴場を使う習慣はなかった」といふ記述。清末から北京や上海、広州などには公衆の「浴池」が繁盛してゐたのだから。

旅名人ブックス103 台湾の温泉&スパ

*1:地元に昔からあるものでも近代の「発見」は外国列強によるものとなる。