富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

台蘋(蘋果日報台湾版)停刊


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国安法をテコに香港市役所の保安局が「犯罪者」の資産凍結でジミー黎智英は財産枯渇で壹媒体(蘋果日報)も倒産待つのみ、と大公報。蘋果日報は具体的に保安局が社主の所有株の時価総額HK$3.4億=48億円及び3つの銀行口座凍結と。壹媒体は会社運営に支障なしとするが台湾の蘋果日報が18日から停刊の由。

黎智英が中共の圧力かゝる香港からの避難先として台湾で新聞発行やテレビ局経営など挑んだのだが(香港では孤軍奮闘の蘋果日報でも)台湾には地元のリベラル、台独系メディアも従前からあり新参は厳しいところで苦戦してゐたのだが。

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朝イチで筑波へ。シネマ歌舞伎 | 松竹 で〈野田版 研辰の討たれ〉上映してゐるのだが(20日まで)茨城では筑波の1館だけで、しかも上映は昨日の初日は2回あつたが今日からは日に1回のみで、しかも朝10時から。映画見るのに高速ぶっ飛ばしてとは。筑波エクスプレスの「研究学園」駅に隣接の「イーアス筑波」といふ巨大な消費場所の中に映画館あり。こんなに筑波に研究関係の仕事があるのか?と思ふほど住宅地が広がつてゐるが秋葉原から筑波エクスプレスで50分だから通勤に便利な住宅地としては「研究学園都市」といふ文教都市感が同線の沿線でも三郷とか流山よか良いのだらう。

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平成17年だから勘三郎さん半百でまぁよく走り回る。この年の春に勘三郎襲名なので映画の「出演」にも「勘九郎改メ」とある。勘三郎三津五郎が亡くなり福助が体調を崩してしまひ三人の元気な姿を目に焼き付けおきたいと思つた次第。舞台なら舞台上のいろいろな場面を好きにフォーカスできるが映画は役者を汗や息づかひまで「これでもか」といふほどに近くで映しだして見てゐる方も勘三郎なみにくたくたになる。105分の映画だが見終はつて本当にヘトヘトになるほど体力消耗。野田版ではなくても〈研辰〉は物語の発端からして「ん?」なのであまり理屈を深く考へずに研辰の巻き起こすドタバタを見てゐれば良いのだらうが中村屋の芝居の上手さ、アドリブの良さ(息子の勘九郎までカノジョネタまで披露されてさんざんにいぢられてゐる)、自分が一緒に舞台に立てる役者の末役の大部屋役者までの起用の妙……本当に頭が下がる。〈野田版〉は中村屋あつての芝居であつて、もう他に誰もこれを演ることはないのだらう。さういふ意味で、これが映像作品になつてゐることは十分に意義のあること。

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映画館のゴミの分別も、こゝまでやるともはや様式美

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イーアスつくば(この巨大な駐車エリアよ)

駐車場は無料。こゝに自動車を泊めて筑波エクスプレスで通勤しても良いことになる。それでも仕事帰りでも周末でも良いから消費してくれゝば、といふところかしら。


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筑波研究学園都市筑波大学が開設されのが1973年だからまもなく創立50周年。新興都市でももう創業半百となる老舗もいくつかあるわけだ。


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筑波往きは常磐高速道だつたので復りは国道6号線をのんびりと水府に戻る。石岡にロックボトムといふレコード店があり6号バイパス沿ひだつたのでやつと寄ることができた。アタシが中学生から高校生の頃、水府でも銀杏坂にこのロックボトムがあつて水戸のロックやジャズのLPの殿堂であつた。メジャーな新譜はフジディスク、ちょっと凝つたマイナー盤はロックボトムで。この2軒とクラシックやポピュラー音楽に強い三光社が歩いて数分の距離にあつた。今ではLP盤がまた人口に膾炙して、このレコード店も好事家に愛されてゐるかしら。YESだとかキングクリムゾンでちょっと欲しいLPもあつたが今日はまず立ち寄りのみ。 

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お昼がとんかつだつたので夜は乾酪とガーリックトーストに白ワインくらゐで済ませる。