香港で反政府が大多数占める区議会は議員に「順法」宣誓させ逆らふものは「出局」(追い出せ)と大公報。一昨年のあの区議会選当日の熱気が今でも強く記憶に残る。香港国安警察トップのエロ按摩醜聞に欣喜雀躍の蘋果日報(そりゃさうだ)。警察の「О記」が調査中なのだとか。エロ按摩に身銭きつてゐればまだ良いが(良くないが)、警察の取締りの網逃れで警察に無償服務提供するエロ按摩も少なからず今回の国安警察トップの醜聞でも警察内部でО記が調査といふのは、さうした無償服務の有無も疑はれるため。無償服務だと贈収賄だ。香港は売春は非合法(それでも九龍の下町の路地に企つ大陸から出稼ぎの淫売も少なくないのだが)。
蔡展鵬醜聞︱警訊曾解構無牌按摩店:骨妹揼男客全身須攞牌 | 蘋果日報
按摩で何が違法なのか。この蘋果日報の記事が面白い。香港電台(RTHK)が製作した香港警察の広報番組<警訊>で、以前「無牌按摩院」をトピックスにしてゐたさう。その劇では按摩院で客(男性)が目をつぶつたまゝ気持ちよく按摩してもらひながら「肩も揉んでくれ」と按摩師の手を握り自分の肩に手を導いたところ「あいよ!」と按摩の男声にあばからべっそん……といふ内容。よくできてゐる。じつはこの按摩院は「無牌」経営で、許可なし按摩の場合、異性による按摩は不可で同性ならOKなのださう。これはアタシも寡聞にして不知道。異性だと性的服務になることの回避。同性愛者対象のエロ按摩は堂々と営業できてしまふ。で営業許可とつた異性による按摩の場合も按摩は頭、首から肩、腕と手に限られ、それを超える場合は違法なのだといふ。かうした売春防止での按摩制限があるので大陸でも「美容室」がじつはウラでエロサービスといふ、さういふ形態が出来てくるのだらう。じつに奥の深い世界。
朝日新聞(人生の贈りもの)が角野栄子だつた。この作家のことも、この人が映画〈魔女の宅急便〉の原作者だつたことも寡聞にして知らず。家人が図書館から借りてきた『魔女の宅急便 』(福音館文庫) を読む。
あんまりおバカな世の中なので、かういふ空想の世界にとても心がおちついてしまふ。